約 3,642,375 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2486.html
ゆっくり夢幻 第一夜 こんな夢を見た。 腕組をして枕もとに座っていると、あおむきに寝たゆっくりれいむが、静かな声でゆっくり死ぬよと言う。 れいむは赤いリボンを枕に敷いて、輪郭のやわらかな饅頭顔をその中に横たえている。 真っ白な頬の底に温かい血の色がほどよく差して、口の中は若干赤い。 とうてい死にそうには見えない。しかしれいむは静かな声で、もう死ぬよとはっきり言った。 自分もたしかにこれは死ぬなと思った。 そこで、そうかね、もう死ぬのかね、と上から覗き込むようにして聞いてみた。 死んじゃうよ、と言いながら、れいむはぱっちりと眼を開けた。 勝気なうるおいのある眼で、長いまつげに包まれた中は、ただ一面に真黒であった。 その真黒なひとみの奥に、自分の姿が鮮やかに浮かんでいる。 自分は透きとおるほど深く見えるこの黒眼のつやを眺めて、これでも死ぬのかと思った。 それで、ねんごろに枕のそばへ口を付けて、死ぬんじゃなかろうね、大丈夫だろうね、とまた聞き返した。 するとれいむは黒い眼を偉そうにみはったまま、やっぱり静かな声で、ゆっくりしたけっかがこれだよと云った。 じゃ、私の顔が見えるかいと一心に聞くと、ゆっくりみえているよと、反り返ってみせた。 自分は黙って、顔を枕から離した。腕組をしながら、どうしても死ぬのかなと思った。 しばらくして、れいむがまたこう云った。 「しんだられいむをうめてね! 大きなしんじゅ貝であなをほってね! そしておそらから落ちてくる星のかけらをおはかにおいてね! そしておはかのそばにゆっくりまっていてね! れいむはあいに来るよ!」 自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。 「お日さまがでて、お日さまがしずんで、それからお日さまが出て、またしずんで―― あかい日があっちからこっちへ、あっちからこっちへとおちていくうちに―― おにいさんはゆっくりまてる人?」 自分は黙ってうなずいた。れいむは静かな調子を一段張り上げて、 「ひゃくねん待っていてね!」と思い切った声で言った。 「ひゃくねんおはかでまっていてね! ゆっくりあいにくるよ!」 自分はただ待っていると答えた。 すると、黒いひとみのなかに鮮やかに見えた自分の姿が、ぼうっと崩れて来た。 静かな水が動いて写る影を乱したように、流れ出したと思ったら、れいむの眼がぱちりと閉じた。 長いまつげの間から涙が頬へ垂れた。――もう死んでいた。 自分はそれから庭へ下りて、真珠貝で穴を掘った。真珠貝は大きな滑かな縁の鋭どい貝であった。 土をすくうたびに、貝の裏に月の光が差してきらきらした。湿った土の匂いもした。 穴はしばらくして掘れた。れいむをその中に入れた。 そうして柔らかい土を、上からそっと掛けた。掛けるたびに真珠貝の裏に月の光が差した。 それから星の破片の落ちたのを拾って来て、かろく土の上へ乗せた。星の破片は丸かった。 長い間大空を落ちている間に、角が取れて滑らかになったんだろうと思った。 抱き上げて土の上へ置くうちに、自分の胸と手が少し暖くなった。 自分は苔の上に坐った。 これから百年の間こうして待っているんだなと考えながら、腕組をして、丸い墓石を眺めていた。 そのうちに、れいむの言った通り日が東から出た。大きな赤い日であった。 それがまたれいむの云った通り、やがて西へ落ちた。赤いまんまでのっと落ちて行った。 一つと自分は勘定した。 しばらくするとまた唐紅(からくれない)の天道がのそりと上って来た。 そうして黙って沈んでしまった。二つとまた勘定した。 自分はこういう風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。 勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭の上を通り越して行った。 それでも百年がまだ来ない。 しまいには、苔の生えた丸い石を眺めて、自分はれいむにだまされたのではなかろうかと思い出した。 すると石の下から斜(はす)に自分の方へ向いて青い茎が伸びて来た。 見る間に長くなってちょうど自分の胸のあたりまで来て留まった。 と思うと、すらりと揺らぐ茎のいただきに、心もち首をかたむけていた細長い一輪のつぼみが、ふっくらとはなびらを開いた。 真ん丸な赤ん坊れいむが鼻の先でゆらゆらと揺れた。 そこへはるかの上から、ぽたりと露が落ちたので、れいむは自分の重みでふらふらと動いた。 自分は首を前へ出して冷たい露のしたたる、丸いれいむを齧った。 自分がれいむから顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、あかつきの星がたった一つ瞬いていた。 「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。 第三夜 こんな夢を見た。 赤ん坊まりさをおぶってる。たしかにまりさの子である。 ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰れて、盲饅頭になっている。 まりさが赤ちゃんの眼はいつ潰れたのと聞くと、ずっとむかしだよと答えた。 声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。しかも対等だ。 左右は青田である。道は細い。鷺の影が時々闇に差す。 「たんぼへかかったね!!!」と背中で云った。 「ゆっ、どうしてわかるの?」と顔をうしろへ振り向けるようにして聞いたら、 「だってさぎさんが鳴いたよ!!!」と答えた。 すると鷺がはたして二声ほど鳴いた。 まりさは我が子ながら少し怖くなった。こんなものを背負っていては、この先どうなるか分からない。 どこかにゆっくり捨てようと向うを見ると闇の中に大きな森が見えた。 あそこならばと考え出す途端に、背中で、 「ゆゆん」と云う声がした。 「わらわないでね!」 子供は返事をしなかった。ただ 「おとーしゃん、まりちゃはおもい?」と聞いた。 「おもくないよ!」と答えると 「ゆっくりおもくなるよ!!!」と云った。 まりさは黙って森を目じるしにはねて行った。田の中の道が不規則にうねってなかなか思うように出られない。 しばらくすると二またになった。まりさは股の根に立って、ちょっと休んだ。 「いちがゆっくちたっているはずだよ!」と子ゆっくりが云った。 なるほど八寸角の石が腰ほどの高さに立っている。 表には左り日ケ窪、右堀田原とある。 闇だのに赤い字が明らかに見えた。赤い字はいもりの腹のような色であった。 「ゆっくちひだりへいっちぇね!」と子ゆっくりが命令した。 左を見るとさっきの森が闇の影を、高い空からまりさらの頭の上へなげかけていた。 まりさはちょっと躊躇した。 「えんりょちないでね!!!」と子ゆっくりがまた云った。 まりさは仕方なしに森の方へはね出した。 腹の中では、よくめくらのくせに何でも知ってるなと考えながら一筋道を森へ近づいてくると、背中で、「めきゅらはゆっくりふじゆうだね!」と云った。 「だからおんぶしてあげてるでしょおおおお!」 「ゆっ、おんぶありがちょうね! でもばかにしてりゅね! おやにまでばかにされちゃったよ!!!」 何だかいやになった。ゆっくりしないで森へ捨ててしまおうと思って急いだ。 「もうちょっといくとわかりゅよ!――ちょうどこんなよるだったよ!!!」 と背中でひとりごとのように云っている。 「ゆゆっ? なんのこと?」ときわどい声を出して聞いた。 「なんのことって、しってるでちょ!」と子ゆっくりはあざけるように答えた。 すると何だか知ってるような気がし出した。けれどもはっきりとは分からない。 ただこんな晩であったように思える。そうしてもう少し行けば分かるように思える。 分かっては大変だから、分からないうちに早く捨ててしまって、安心しなくってはならないように思える。 まりさはますます足を早めた。 雨はさっきから降っている。路はだんだん暗くなる。ほとんど夢中である。 ただ背中に小さい子まりさがくっついていて、その子ゆっくりがまりさの過去、現在、未来をことごとく照らして、寸分の事実も洩らさない鏡のように光っている。 しかもそれが自分の子である。そうして盲目である。まりさはたまらなくなった。 「ここだよ、ここだよ! ちょうどその杉のねもとだよ!!!」 雨の中で子ゆっくりの声ははっきり聞こえた。まりさは覚えず留まった。 いつしか森の中へ入っていた。一間ばかり先にある黒いものはたしかに子ゆっくりの云う通り杉の木と見えた。 「おとーしゃん! そのすぎの根のところだったね!!!」 「ゆっ、そうだよ!」と思わず答えてしまった。 「ぶんか五年たつどしだったね!!!」 なるほど文化五年辰年らしく思われた。 「おとーしゃんがまりちゃをころちたのは、いまからちょうどひゃくねんまえだね」 まりさはこの言葉を聞くや否や、今から百年前文化五年の辰年のこんな闇の晩に、この杉の根で、一人の子まりさを殺したと云う自覚が、忽然として頭の中に起った。 まりさはひとごろしだったんだねと始めて気がついた途端に、背中の子まりさが急に石地蔵のように重くなった。 第九夜 魔法の森中が何となくざわつき始めた。 今にもスペカバトルが起こりそうに見える。 焼け出された魔理沙が、夜昼となく、屋敷の周りを暴れまわると、それを夜昼となくアリスがひしめきながら追っかけているような心持ちがする。 それでいて森のうちはしんとして静かである。 巣には若い母れいむと子れいむがいる。父まりさはどこかへ行った。 まりさがどこかへ行ったのは、月の出ていない夜中であった。 巣の中でわらじをはいて、黒い頭巾をかぶって、裏口から出て行った。 その時母れいむのくわえていた雪洞(ぼんぼり)の灯が暗い闇に細長く射して、古い檜を照らした。 父まりさはそれきり帰って来なかった。 母れいむは毎日子れいむに「おとーさんは?」と聞いている。子れいむは何とも云わなかった。 しばらくしてから「あっち」と答えるようになった。 母れいむが「いつかえってくるかな!!!」と聞いてもやはり「あっち」と答えて笑っていた。 その時は母れいむも笑った。そうして「ゆっくりかえってくるよ!!!」と云う言葉を何べんとなく繰り返して教えた。 けれども子供は「ゆっくり」だけを覚えたのみである。 時々は「おとーさんはどこ?」と聞かれて「ゆっくち!」と答える事もあった。 夜になって、あたりが静まると、母れいむはリボンを締め直して、小枝を髪の間へ差して、子れいむを背中へ背負って、そっと巣から出て行く。 母れいむはいつでも素足だった。子れいむはこの饅頭の音を聞きながら母の背中で寝てしまう事もあった。 土塀の続いている涸れ川を西へくだって、だらだら坂を降り尽くすと、大きなイチョウがある。 このイチョウを目じるしに右に切れると、一丁ばかり奥に朱塗りの鳥居がある。 片側は田んぼで、片側は熊笹ばかりの中を鳥居まで来て、石段をぴょんぴょん登ると、暗い神社になる。 鳥居まで来て、それを潜り抜けて二十間ばかり敷石伝いに突き当ると、古い拝殿の前に出る。 ねずみ色に洗い出された賽銭箱の上に、大きな鈴の紐がぶら下がって昼間見ると、その鈴のそばに博麗神社と云う額がかかっている。 博の字が、ゆっくりした書体にできているのが面白い。 そのほかにもいろいろの呪符がある。 たいていは巫女の手にした呪符を、倒した妖怪の名前に添えたのが多い。 たまには帽子を納めたのもある。 鳥居をくぐるとたまに巫女が掃き掃除をしている。 石畳に饅頭肌の音がぴちゃぴちゃする。 それが拝殿の前でやむと、母れいむはまず鈴を鳴らしておいて、すぐにしゃがんでジャンプをする。 たいていはこの時フクロウが急に鳴かなくなる。 それから母れいむは一心不乱にまりさの無事を祈る。 母れいむの考えでは、まりさがゆっくりしたまりさであるから、ゆっくりの神の博麗へ、こうやって是非ない願をかけたら、ゆっくりかなうはずだと一途に思いつめている。 子れいむはよくこの鈴の音で眼をさまして、あたりを見ると真暗だものだから、急に背中で泣き出す事がある。 その時母れいむは、ゆっくりしていってねと叫びながら、背を振ってあやそうとする。 するとうまく泣きやむ事もある。 またますますはげしく泣き立てる事もある。 いずれにしても母れいむは容易に立たない。 一通りまりさの身の上を祈ってしまうと、今度はリボンを解いて、背中の子を前へ廻して、口にくわえて拝殿へのぼって行って、 「あかちゃん、ゆっくりまっていてね!!!」と自分の頬を子供の頬へすりつける。 そうしてリボンを長くして、子れいむを縛っておいて、その片端を拝殿の欄干にくくりつける。 それから二十間の敷石を往ったり来たりぴょんぴょんお百度を踏む。 拝殿にくくりつけられた子れいむは、暗闇の中で、リボンのゆるす限り、広縁の上を這)い廻っている。 そういう時は母れいむにとって、はなはだ楽な夜である。 けれども縛った子れいむにゆんゆん泣かれると、母れいむは気が気でない。 お百度の足が非常に早くなる。大変息が切れる。 仕方のない時は、中途で拝殿へ上がって来て、いろいろすりすりしておいて、またお百度を踏み直す事もある。 こういう風に、幾晩となく母れいむが気を揉んで、夜の目も寝ずに心配していた父まりさは、とくの昔にお兄さんのために虐殺されていたのである。 こんな悲しい話を、夢の中で母から聞いた。 (原案、漱石:夢十夜) ===================================================================== YT 過去作品 その他 エレベーターガール そ その他 変身 そ ゆっくりいじめ系27 幻想鉄道の動物対策 虐 機 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り 虐 料 その他 諸君私はゆっくりが好きだ そ 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め 虐 そ その他 FireYukkuri そ ゆっくりいじめ系187 終端速度 虐 家 無 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス 虐 そ ゆっくりいじめ系281 冬眠ゆっくりの子守唄 そ 環 性 家 ゆっくりいじめ系312 乙女よ、森はまだ早い 虐 性 無 ゆっくりいじめ系345 ゆっくり塊魂 虐 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3816.html
※注意 現代ゆっくりモノ。でも舞台は山奥。 オリジナル設定あり。 歯の無いゆっくり設定です。 まりさの中身が黒ゴマのタレになってますが俺設定です。 秋。 山々は鮮やかに色付き、実り多きこの季節。 気候も穏やかで食べ物もおいしい、過ごしやすい時期ですね。 しかし、動物たちにとっては危急存亡の秋。 来たるべき冬に備えて、食べ物をこれでもかと集めなければいけません。 秋は動物たちの戦いの季節なのです。 世界の動物たちの生活苦をお茶の間にお届けするドキュメンタリー、 『地球・高みの見物』 本日のテーマはこちら。 「ゆっくりしていってね!」 そう、珍妙不可思議摩訶不思議和菓子、『ゆっくり』です。 日本の豊かな山々には今でも、多くのゆっくりが生息しているのです。 今日は皆さんとともに、ゆっくりたちの冬ごもりの様子を観察してみましょう。 ※ ここは日本のとある山、――その中腹。 登山道から離れた、人の手の入っていない山林です。 11月に入るとすっかり肌寒くなって、虫たちは一足先に姿を消しました。 紅葉も盛りを過ぎ、今は落葉の時期。羽のように舞い散る落ち葉が地面に降り積むと、 カサ……カサ……という囁き声があちこちから聴こえてくるではありませんか。 そんな絵葉書のような秋景色のなか、 斜面にぽっかりと開いた巣穴がありました。 ゆっくりの巣です。 その巣穴から今、一匹のゆっくりまりさが飛び出してきましたよ? 「ゆーーーーっ!」 まだ小さいまりさは、秋晴れの空を見上げて気持ちよさそうに伸びをすると、 くりくりしたおめめでお空にあいさつをします。 「ゆっくりしていってね! ――ゆ゛っ!?」 なんということでしょう。 横合いから滑り込んできた小鳥が、まりさをくわえて飛び去ってしまいました。 「ゆ゛ぅぅぅぅ! おりょしてぇぇ!!」 ぴちぴちとお尻をふって逃れようとするまりさ。 しかし小鳥はくちばしの先にまりさをぶら下げたまますっ飛んでいきます。 どこへ行こうというのでしょう。 厨性能リモコンカメラで追ってみましょう。 小鳥が目指したのは、少し離れた場所にある一本の木でした。 羽ばたきながら空中に留まり、なにやら枝を捜していますよ? 暴れていたまりさは、すでに危機感を忘れてお散歩気分です。 「ゆっ? ゆっ? おしょらをとんでるみた――い"っ…!?」 なんということでしょう。 電光石火の早業によってまりさは枝に串刺されてしまいました。 「ゆげぇっ! いぎぃ! いぢゃいよ!! おろじで! もうおうちかえりゅうぅぅぅぅ!!!!!」 激痛のあまり悶絶するまりさ。 なんとか逃れようと暴れますが枝が上下に揺れるばかり。 「ゆぎゅううういぢゃいぃ! うごがにゃいでしんじゃううううううぅぅぅ!!!」 枝の揺れによって傷口は広がり、ゆっくりまりさの命ともいえる黒ゴマのタレが撥ね滴ります。 そのことを理解したのか、それとも動けないほどに弱ったのか。 たっぷり5分ほど苦しんだ後、まりさはようやく身動きを止めました。 枝の動きが徐々に弱まって、やがて止まるまでにさらに30秒かかりました。 そこには……。 「ゆ゛……、ゆ゛……」 すでに虫の息。 砂糖水の涙とゴマダレの血にまみれ、苦痛に悶える表情は赤黒く、 ただただ中身を吐いてしまわないよう堪えることしかできない饅頭がそこにいました。 元凶である小鳥は、そんなまりさを散々つつきまわした後、 食べもせずに飛び去ってしまいました。 どうやら、モズだったようです。 モズには『はやにえ』と呼ばれる、餌を木の枝などに串刺して保管する習性があります。 よくよく見渡してみれば、この辺りの枝々には何頭ものゆっくりが刺さって居ました。 木の葉の降り積む音にかき消されてしまいそうな弱々しいうめき声が、 そこかしこから聴こえてくるのがお分かりでしょうか? このまりさは助からないでしょう。 我々にできることといえば、記憶力の悪さに定評のあるモズが、 早贄にしたまりさの位置を忘れてしまわないよう、祈る事だけです。 ※ ゆっくりの巣に戻ってみましょう。 巣の前にはゆっくりの家族が出揃っていました。 1番大きな1頭は親まりさ。 子まりさが2頭、子れいむが2頭。 さきほどの子まりさも合わせれば、計6頭のゆっくり家族です。 「いーち、にーぃ、たくさん……。 ゆ! みんなそろってるね! これからごはんをあつめにいくよ!」 親まりさは子供たちの顔を見回して、満足そうに頷きました。 子どもゆっくりが、その場で跳びはねながら騒ぎ立てます。 「ゆー! おにゃかすいたね!」 「れいむがいっぱいたべるよ!」 「まりさがさきだよ! おなかがすいたからみんなのぶんもむーしゃむーしゃするね!」 「ゆ! おかあしゃんはさっさとごはんをよういしてね!」 どうやら、頭の足りないゆっくりたちは1頭足りないことに気づかなかったようです。 親まりさを先頭に、今日の狩場へと向かいます。 たどり着いたのは、巣から15メートルほど離れた林の中。 木々に囲まれ、落ち葉の敷き詰められたそこは、ちょっとしたお庭のよう。 ぱっと見ではわかりませんが、木の実もキノコも豊富にありそうです。 落ち葉や木陰に隠れて、ゆっくりたちに探し出されるのを今か今かと待ち構えています。 「ゆっ! きょうはここでかりをするぜ! ごはんをここにあつめるんだぜ!」 なれた様子で指示を出す親まりさ。 子ゆっくりたちは飛び跳ねながら返事をします。 「「「ゆー! いっぱいたべるよ!」」」 ゆーゆー喜びに沸く子ゆっくりたち。 しかし親まりさは頬を膨らませると子どもたちを叱りつけます。 「まだたべちゃだめだぜ!! まずはふゆごもりのじゅんびがさきなんだぜ! かってにたべるわるいこにはおしおきだよ!」 「「「ゆー……。ゆっくり、りかいしたよ……」」」 子供たちは不満そうな顔。 しかしこの家族は親まりさの力が強く、表立って逆らうような子はいませんでした。 ※ 数時間後、受け皿にと敷かれた大きな葉の上には山の幸がひしめいていました。 艶めくドングリや肉厚の茸を中心に、クルミやマタタビ、アケビ、サルナシ、ケンポナシ……。 見ているだけでうきうきしてしまう御馳走の数々です。 元気よく跳ねていった子れいむが、どんぐりをくわえて戻ってきます。 子まりさがころころと胡桃を押し転がしてきます。 「ゆーー! おかあさんすごいよ!」 子ゆっくりが騒ぎ出しました。 親まりさがくわえてきたのは、柿ですね。 根っからのスイーツであるゆっくり達にとって、 あまあまの果実はこの上ないご馳走になります。 「「「やったね! きょうはごちそうだね!」」」 「もちろんだよ! かきさんはきょうじゅうにたべちゃうんだぜ! だからみんなもがんばってごはんをあつめるんだぜ!!」 士気の上がった子ゆっくりたちは、おうたをゆんゆん歌いながら食料集めに精をだします。 おや……? 1頭だけ騒ぎに参加していない子まりさがいましたよ。 木陰に隠れるようにして何やら怪しいそぶり。 近づいてみましょう。 「そろーり、そろ~り……」 地面に体を押し付け、高く上げたおしりをふりふり、はいずるようにして進む先には……。 キノコがありました。 赤くてイボイボしたキノコはそれなりに食いでがありそうです。 「これはまりさのなんだぜ……! だれにもわたさないよ!」 つぶらな瞳をきらきらさせながら、独り占めをもくろんでいます。 「ごはんはみんなまりさのだぜ! まりさをゆっくりさせられないおかあさんはゆっくりはんせいしてね! むーしゃむーしゃ!」 ためらいなくキノコにかぶりつきました。 その途端、あまりの美味しさにほろりこぼれる涙。 感動に打ち震えながら、子まりさは一心不乱にキノコを咀嚼します。 「ゆゅ~ん! しあわせ~! おいしいよ! このきのこすごくゆっくりしてる! これはきっとまつたけだね!」 ベニテングダケです。 有名なこの毒キノコは、意外にも強烈な旨み成分を含んでいます。 しかし、旨み成分の正体は毒素の一つイボテン酸。 食べれば急性アルコール中毒にも似た症状を引き起こします。 まりさにも、さっそく効果が現れたようです。 「む~しゃ……、ふぅ、む~しゃ……、ゆぅ……」 まりさはキノコを食べながら、よだれを垂れ流していました。 目からは涙がとめどなく溢れ、体の表面からは汗らしき砂糖水が噴き出しました。 とてもダルそうです。 「おいしくないんだぜ……。 これが『ひとりでたべるごはんはおいしくない』ってことなのぜ……? やっぱり、みんなといっしょにごはんにすればよかったね……」 子まりさは食べかけのキノコを放置して、家族の下に戻ろうとしました。 するとどうでしょう。 横倒しに地に転がり、そのまま動けなくなってしまいます。 「ゆ? ゆ……? どういうことなの……? めまいがするぜ……はきけもだぜ……この、まりさが、きぶんがわるいのぜ……?」 混乱するまりさ。そこにお姉さんれいむが通りかかります。 「まりさー! どうしてねてるの! おかあさんにおこられるよ! ぷんぷん!」 「ゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆん」 「まり、さ……?」 子まりさは横に転がったまま、細かく痙攣していました。 半開きの口からゆるゆると唾液を垂れ流しています。 目は虚ろ。力ない微笑みを浮かべる表情には生気が感じられません。 完全な前後不覚です。 「ゆー! おかーしゃーん!! まりさが……」 あわてて呼んだ子れいむのもとに、親まりさと子供達が駆けつけます。 痙攣する子まりさを見下ろすなり、親まりさは言いました。 「どくきのこをたべたね! もうたすからないよ!」 「どぼじでぞんなごどいうの! たすけてね! いもうちょまりさをだずげで!」 「おかあさんはたすけないよ!」 「「「ゆうぅ!! どぼじで!??」」」 とりみだす子ゆっくりをよそに、親まりさは冷酷なまでに冷静でした。 中毒を起こして横たわる子まりさを、無表情に見下ろします。 「このこは、だまってつまみぐいをしたんだぜ。 いいつけをまもっていれば、おうちでゆっくりたべられたのに……。 みんなよくみておいてね。わるいこはくるしんでしぬのぜ」 子ゆっくりたちは息を呑み、身を寄せ合いました。 家族に取り囲まれたまま、つまみぐいした子まりさは痙攣を繰り返します。 「おがあひゃんたしゅけれ、みふれないれね……」 ろれつの回らない声で助けを求めては、 しゃっくりのような痙攣を繰り返し続け、 後から後から湧いて出るガムシロップの汗に塗れながら、 子まりさはゆっくりと衰弱していきました。 「このぐず! きのこにゆっくりできなくされるなんて、ばかなこだね!」 「ゆぅ……! どぼじで、ぞんなごどいうのほ……」 「おまえが! ゆっくりできないわるいこだからだよ!」 「ゆ、ぅ……。ごべんだたい……。もう、……しにゃいきゃら……」 親まりさは死に行く子まりさに罵倒を続け、 子まりさは絶望と苦悶に抱かれたまま、 最後は『ぱぴぷぺぽ』と繰り返すだけの生物に成り果てました。 「……ほかのこどもたちは、あつめたごはんをおうちまではこんでね」 「「「ゆっ……! ゆっくり、りかいしたよ……」」」 子供たちは言いつけを守り、餌を口に含んで巣へと運び始めます。 子ゆっくり達がいなくなると、親まりさは枯葉を集めて、 壊れた子まりさの上に被せていきました。 ※ 集めた餌を口に入れて運ぶ方法はとても効率が悪く、 親まりさが帽子に入れて運べる分を合わせても、 何往復もしなければなりませんでした。 ゆ! ゆ! と鳴きながら巣穴に飛び込んだゆっくりは、 部屋の奥にある食料広場に餌を吐きためていきます。 しかし……。 「どうしたのぜ? はやくたべものをはきだすんだぜ!」 「ゆ……、ゆぅ~~! でてこないよ!」 子れいむの1頭が、運んでくる最中に食べ物をむーしゃしてしまった様です。 跳ねて動くゆっくりが口の中に物を入れて運べば、そういうこともあるでしょう。 まさかのミスに涙目になる子れいむを、親まりさは許しませんでした。 「ずるをしたね! ゆっくりしないで、もどってごはんをさがしてくるんだぜ!」 「ゆ゛!? わかったよ! おがあざんもてづだってね!」 「いやだね! ひとりでやるんだよ! できないのならでていってね!」 ぐずる子れいむを突き飛ばして巣の外に放り出しました。 あわてて巣に戻ろうとするれいむですが、 ふくらんで入り口をふさぐ親まりさに阻まれて入れません。 しばらくするとあきらめて、泣く泣く森の奥へと消えていきました。 親まりさは、わが子の後ろ姿が見えなくなるまで見送ると、 巣の中へと引き返していきました。 ※ 自然は非情の世界です。 その自然界に生きる野生動物は、子供といえど甘えは許されません。 最弱の名をほしいままにするゆっくりともなれば、尚更です。 知恵のあるゆっくりは、冬篭りの時期になると子供たちを間引きます。 賢く従順なゆっくりを生かし、ぐずで反抗的なゆっくりを切り捨てます。 そうして群れを縮小し、生存の確率を高めるのです。 一見残酷なようですが、未熟な子どもたちを越冬させるのは至難の業。 それができるのは、このような厳しさを持った親ゆっくりなのです。 ※ 「ゆ……。おかしいよ……」 親まりさはおひるね中の子ども達を数えて、気づいてしまいました。 今日1頭死んで、1頭追い出し、 巣に残っているのは、たったの2頭……。 本当はもっとたくさんいたのです。 つがいの親れいむが筍を踏んで貫かれ、 手をこまねいているうちに青竹となった筍に乗って天に召されて以来、 親まりさはまりさ手一つで子ども達を育てました。 いち、に、たくさん……。たくさんのたくさん。 にぎやかなほどのたくさんの子ども達がいたはずなのです。 春が過ぎ、夏が来て、秋となり、冬を前にして たった2頭。 気づかぬうちにごっそりと居なくなっていたことに、親まりさは愕然としました。 「ゆぅ……」 気丈に振舞ってきた親まりさでしたが、ゆっくり限界が近づいていたのです。 「おがあじゃんんん」 残された子まりさと子れいむが擦り寄ってきます。 「どうしたの? ゆっくりねてていいからね!」 「しゃむいよおおおお」 「ゆ? どういうこと……!?」 寒さを訴える子ども達。確かに、巣の中は冷え切っていました。 感じる寒さをたどって、巣の入り口から外をのぞいてみると……。 「……どういう、ことなの……?」 雪が降っていました。 まだ11月だというのに、一足早い初雪が山に訪れたのです。 それも重く大ぶりなボタ雪が、風景を塗りつぶさんばかりに降りしきる有様。 これでは今日中に巣穴を閉ざさなければいけなくなるでしょう。 親まりさは巣の入り口から外を眺めていました。 自ら追いやった、あの子れいむが気がかりなのでしょう。 そしてついに、親まりさは判断を誤ります。 「みんな、おかあさんはそとにでてくるよ! どこにもいかないでまっててね!」 親まりさは吹雪く山野に臆することなく飛び出していきました。 ※ 厳しい親ゆっくりがいなくなった事で、巣にはだらけたムードが漂いました。 親まりさの厳しさによって統率していた群れです。 その頭がいなくなれば、気が緩むのも当然のこと。 「そろ~り……、そろ~り……」 まだ赤ゆっくりに近い子れいむが、地面を這うようにして進んでいます。 目指す先は当然、食料の山です。 「あんにゃにごはんをあつめたのに、あれしかたべしゃせてくれないなんちぇ、 おかあさんはけちだね! ゆっくりできないよ! れいみゅはしょだちざかりなんだよ……、あれっぽちじゃたりにゃいよ……!」 「きのうも、そのまえも、ごはんがすくなかったのぜ! これじゃまりさたちが『あじみ』してしまうのもむりがないことなんだぜ!」 子れいむの後ろから、止めるべき立場の姉まりさまでついていきます。 「そろーり! そろーり!」 「そろーり! そろーり!」 2頭は匍匐前進のかっこうで食料庫へと忍び寄っていきました。 ……食事量が少なかったのは、親まりさの知恵でした。 冬ごもり中の節約生活に向けて、体を慣らすためにした事だったのです。 そんな考えは露知らず、子ゆっくりたちは本能のままに行動します。 ついさっき追い出されたれいむや、命令無視で死んだまりさのことなど、 すでに餡子脳には記憶されていないのでしょう。 かくして餌山の麓にたどり着いたゆっくりたち。 よだれは止め処なく、瞳はゆっくりしたごはんの姿にきらめいていました。 バリ……、コリコリコリコリ……。 「ゆ?」 ゴリ、コリ、……サクサクサクサク。 餌の山の向こうから物音が聴こえてきました。 「ゆ!? むこうがわで、だれかがごはんをたべるおとがするよ!?」 「きっとまりさかれいむだね! ずるしたゆっくりにはおしおきだぜ!」 2頭のゆっくりは義憤にほほを膨らませ、いそいで不届き物の元へと跳ね向かいました。 そこには――。 ※ ところで話は変わりますが、 ゆっくりに『歯』は無い。という話をご存知でしょうか? 大根などをたやすく噛み砕く映像から、強力な顎を持っていると思われてきたゆっくり。 しかし解剖実験をおこなっても、歯にあたる部分は発見されませんでした。 これは、ゆっくりが噛み切る際に使うのが歯ではなく、 人間で言うところの唇にあたる部分だからです。 ゆっくりが口内で分泌する溶解液は、人体や動物にとっては害の無いものですが、 野菜や昆虫などに対しては強力な効果を発揮します。 この溶解液の力を借りて、野菜などを唇で挟み、溶かし切っていたのです。 野菜や虫を主食とするゆっくりには便利な能力ですが、問題が一つ。 ゆっくりは水に弱いという性質上、雨をやり過ごすための巣が必要不可欠です。 成体ゆっくりが出入りできるほど大きく、入り口が下向きで水が流れ込んでこないような。 歯もなく、爪もないゆっくりに、 そんなゆっくりプレイスを構築することが果たしてできるでしょうか? 当然、不可能です。 そのため、ゆっくりは他の動物の巣穴をたびたびのっとります。 あるじが居ない間に上がりこみ、帰ってきた巣の主を威嚇して追い返し、奪ってしまうのです。 ゆっくりが人に対して見せる『おうち宣言』は、 巣が必要不可欠でありながら自作できないゆっくりの、必死の行動だったのです。 ――これに目をつけた動物が『オオヤムジナ』です。 オオヤムジナはアナグマの一種で、鋭い爪を駆使して穴を掘り、そこを巣とします。 それだけならば普通の動物に過ぎませんが、オオヤムジナには特筆すべき習性があります。 ゆっくりに巣を貸すのです。 オオヤムジナはその穴掘り能力を使い、ゆっくりが住み着けるような巣をいくつも作ります。 入り口が下を向いていて雨水が入り込まず、広々としている快適な巣穴をです。 そしてそれらの巣と、オオヤムジナの巣は壁一枚を挟んで隣り合っているのです。 冬が始まり、ゆっくりたちが餌を集めて入り口を閉じ、冬ごもりに入ると…… オオヤムジナは奥から壁を崩して乱入します。 自ら逃げ道をふさいだゆっくりたちに逃れるすべはありません。 ゆっくりを先に捕食して、集めてあった食料は後の備えにします。 作った貸し巣穴にゆっくりが入居すればするほど、かれらの食料庫は充実していきます。 この習性が、アパートを貸す大家さんの家賃取立てに見えることから、 オオヤムジナの名前がつきました。 つまり、2頭の子ゆっくりが目撃したのは――。 ※ 2頭の子ゆっくりが目撃したのは、 冬ごもり前の食事量の少なさに不満を感じ、 親の居ぬ間に冬用の食料に手をつけていた、 『オオヤムジナ』の子どもだったのです――。 2頭の子ゆっくりは驚きました。 「ゆぅ! どうしておうちのなかにいるのぉぉぉぉ!!」 「さっさとでていってね! ここはまりささまのゆっくりぷれいすだぜ! あとかってにごはんをたべないでね! それはまりさのだよ!」 食って掛かったのは姉まりさです。飛び跳ねてムジナの足に体当たりをしかけ、 跳ね返されるやいなや、ほほを膨らませて威嚇を始めます。 ぎょろりと、 ムジナの子は首を振り向けてまりさを見下ろしました。 同じ子供といえど、ムジナの体長は30センチほど。 あんまんサイズの子ゆっくりなど食いでのある獲物に過ぎません。 しかし、生き物の顔の部分しか認識できないゆっくりは、 ムジナの顔の大きさだけを見て、格下と判断しました。 「ゆっゆっゆ! おまえなんてまりささまがけちょんけちょんにしてやるぜ!」 「ゆ~。おねいちゃんすごいよ! やっちゅけちゃえ~!」 雄々しい姉まりさの後に隠れて、子れいむは余裕の声援を送りました。 しかし、一陣の風が吹き抜け、 姉まりさの姿は空間ごと削り取られたかのように消え去りました。 「……? ゆ?」 事態を把握し切れず呆然とするれいむ。 その目の前に、湿った音響とともにかつての姉が跳ね返ってきました。 なんということでしょう。 斜めに入ったムジナの爪が下腹部と口とを深々と抉り抜き、 ぽっかりと開いた大穴から、ゴマダレが仰向けに倒れたまりさの顔面を流れ滴って、 頭の下敷きになっているおぼうしの中へと、とぷとぷ注ぎこまれているではありませんか。 「……ゆ、……ゆ゛んや゛ぁ~~~~!!!」 泡を食って逃げ出すれいむ。餌山の横を抜け、巣穴の出口へと跳ねていきます。 その間にも背後では暴力的な物音が聴こえ続け、 出口の前にたどり着いたれいむが足を止めて振り返ると、 見上げるようだった餌山の中腹を突き破って上半身をあらわしたムジナが、 口にくわえた瀕死の姉まりさを無惨にも噛み砕くところでした。 「ゆぎぃぃぃぃ!! たぁすげでねぇぇぇぇぇ!!!」 子れいむは狂乱状態で巣穴から飛び出しました。 外は一面銀世界。すでに冬といっていい状態です。 「おがぁぢゃあああああでいぶはあんなふうになりだぐないでずぅぅぅ!!!」 恐怖のあまり目から口からシロップを垂れ流して跳ねるれいむです。 あわてて跳ねると危ないですよ、 といっているうちに、雪に足をとられて転んでしまいます。 「ゆぅぅぅ! なにごれぇぇぇぇぇ!!」 冬を知らないれいむは、うかつにも坂道で転んでしまいました。 ころころころころ……、転がるうちに雪を集めていき、 斜面が終わって回転がとまるころには、サッカーボール大の雪玉になっていました。 厨性能カメラで中を透視して見ましょう。 「ゆぅぅぅ!? どういうことなの!?」 雪玉の中心で、逆さまのまま止まってしまったれいむが見えますでしょうか? 一心不乱に動きまわり、なんとか脱出しようとしています。 しかし、ゆっくりの能力では一度こうなってしまうと自力では逃げ出せないのです。 「ゆ? なんだか、つめたいよ! おみずさんが!?」 なんということでしょう。 ゆっくりのわずかな体熱によって、周囲の雪が溶けていくではありませんか。 「だずげでぇぇぇぇ!! どげじゃうよおおおおがあぢゃああああ!!!」 限られたスペースの中でぴこぴこ動いているのが確認できます。 ゆっくりが冬を苦手とする理由がこれです。 雪が積もっているということは、雨が降っているのと同じぐらい危険なのです。 この子れいむは助からないでしょう。 こうして、誰に供されるわけでもない氷きんときが、雪原にぽつりとあらわれるのです。 ※ 親まりさがもどってきたのは、そのすぐ後のことでした。 追い出されいむを探し出せないまま、落胆して戻ったまりさは、 巣の中で食事中のムジナと鉢合わせしました。 「ゆ!? ここはまりさたちのゆっくりぷれいす…… ゆううぅぅぅぅぅ!? こどもたちをどこにやったのおおおお!!!」 親まりさの威嚇はあろうことか功を奏し、子ムジナは逃げ去っていきました。 しかし、巣の中には無惨な子ゆっくりの残骸が散らばっており、 親まりさは子供たちの全滅を悟りました。 「ゆ……、ゆ……ゆううぅーーー……ゆううぅぅぅぅーー……。 あんまりだぜぇぇぇぇぇぇ…………」 まりさはさめざめと泣きました。 巣を空けてしまった後悔、非情な襲撃者への怒り。 今は無きつがいとの愛の結晶を、むざむざ全滅させてしまったという事実は、 まりさに暴れ狂うことすら許しませんでした。 ただ空っぽの巣のなか、さめざめと泣き続けるばかり……。 「ゆ! おかあさん?」 「……ゆ? ……――ゆ!?」 なんということでしょう。 親まりさが顔を上げるとそこには、 追い出したはずの子れいむがいたのです! あちこち汚れてふやけてひどい有様でしたが、 子れいむは雪の中を生きて戻ってきたのです。 「ごはんとってきたよ! ゆっくりごめんしてね!」 口の中の木の実を吐き出したれいむ。 何も知らないその顔は、達成感で輝いていました。 「でいぶううううううううぅぅぅぅぅ!!!」 たまらず駆け寄った親まりさが、れいむにすーりすーりします。 「ごべんねぇ! おがあぢゃんがわるがっだよ! もうどごにもいかないでね!」 「ゆ゛ぅう!? くすぐったいよ! あとおなかすいたよ! ごはんをさきにしてね!」 とまどう子れいむ相手に、親まりさは泣きながら擦り寄りました。 親の威厳もかなぐりすてて、ゆぅゆぅ、ゆぅゆぅと、 いつまでもいつまでもすりすりしていました。 ※ いかがだったでしょうか。 過酷な冬を乗り越えるための戦い。 海千山千の野生動物たちのなかで翻弄されながらも、 懸命に生きるゆっくりたちの姿をお楽しみいただけたのではないでしょうか。 親ひとり子ひとりとなったこのゆっくり家族はこの後、 互いに助け合い、協力しあって、 巣を代え、冬ごもりの備蓄をやり直しました。 なんとか冬を越すことができそうです。 家族を喪った哀しみは消えません。 それでもゆっくりできなかった家族の分まで、 ゆっくりたちはゆっくりするでしょう。 やがて冬が過ぎ、 野山に春が満ちた時、 ゆっくりは薄暗い巣穴のなかから、 陽光きらめく野山へと飛び出していくのです。 そして暖かな春が、いつまでもいつまでも続くようにと、願うのでしょう。 ――ゆっくりしていってね、と。 <地球高みの見物 完> (以下 未放送シーン) 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってよ!」 2月。 春を前にして、最後の大雪が山を襲いました。 夜の山を吹き荒れる、闇夜を塗りつぶさんばかりの白銀の猛吹雪。 スタッフは、以前取材したあのゆっくり親子の巣穴をたずねてみました。 「ゆっくりしてね!! れいむ、がんばってね!! もうすぐはるさんがくるからね……!!」 悲痛な叫びをあげているのは、厳しかった親まりさです。 頬は痩せこけ、目元には隈が、おぼうしもヨレヨレで、 ひどく疲れているのがわかります。 「ぐるぢいょぉ……。いだいぃぃぃ……。 おがっちゃ……だじゅげでねぇ……」 弱々しい声で苦痛を訴えるのは、生き残りの子れいむでした。 こんもりと盛られた枯葉のベッドに、ころり横たわっています。 虚ろで淡い微笑みを浮かべ、細かい痙攣をくりかえしています。 異常なのは体中に浮き出た『血管』。 そして、つむじのあたりから生えた植物の双葉……。 未発達な子どものゆっくりが木の実などを食べた際、 うまく消化できないまま種子を取り込んでしまい、 体内で温められ、発芽してしまうケースがあるのです。 子れいむの下腹部あたりに、痛々しく浮き出た血管のようなもの。 これは植物の根です。 餡子と皮の間に根が張り巡らされているのです。 「だいじょうぶだよ! ゆっくりねていれば、すぐによくなるからね! さあ、これをたべてげんきになってね!」 子れいむを不安にさせまいと、親まりさは無理に微笑んでいます。 残りわずかな餌山の中からどんぐりを選び、口移しで食べさせようとしましたが、 ぽろり、と子れいむの口から転げ落ちてしまいました。 「……もっちょ、ゆっぐり、じだがっだ、よっ……!」 この子れいむが春を迎えることは無いでしょう。 春が近づいて暖かくなればなるほど、 育つ根に餡子をこねくり回され、養分を吸い上げられ、 みるみるうちに太っていく根によって、 やがては内側から引き裂かれてしまうのです。 救いであったはずの季節は死神となって、 子れいむを迎えに来るのです。 「おぢびじゃんんんんんんんんんんんんんん!! はるさんがくればゆっくりできるよ! だからそれまでがまんしてね! はるさんはゆっくりしないではやくきてね!」 家族を喪った哀しみは消えません。 それでもゆっくりできなかった家族の分まで、 親まりさはゆっくりするでしょう。 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってよ……!」 やがて冬が過ぎ、 野山に春が満ちた時、 親まりさは薄暗い巣穴のなかから陽光きらめく…………。 <ゆっくり高みの見物 完>
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/657.html
このSSには以下のものが含まれます ぺにぺに 迂闊で残念なまりさ 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくり?」 「ゆっくり!ゆっくり!」 「ゆ?ゆっくり?」 「ゆゆゆっくり!!!」 「ゆっくりしていってね?」 「ゆー!ゆー!」 「なにいってんだこいつ・・・」 畑に向かって林の近くを歩いていくと一匹のゆっくりが飛び出してきた。 噂には聞いていたがこれがあの饅頭妖怪「ゆっくりしていってね」か・・・。 そんな事を考えてしばらく沈黙が続くとなにやら饅頭がふくれっ面で抗議して来た。 「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「はいはい、ゆっくりしていってね」 「ゆ!?ゆっくり♪ゆっくり♪」 「・・・・・・・・・・。」 俺の返事に満足したのかそれ以上は何もいわず、その場でくつろぐはじめた。 一様、人間も通る道のど真ん中なのだが、そんなことはお構いなしのようだ。 饅頭相手にいつまでも時間を無駄にするわけにも行かないので、畑に向けて再び歩き出す。 トツ…トツ…トツ… 「ゆっ!…ゆっ!…ゆっ!…」 すると、こちらの歩く速度にあわせて飛び跳ねながら饅頭が着いて来る。 歩きながら饅頭のほうを振り返ると、「ゆっくり!ゆっくり!」と笑顔を返してくる。 結局畑までついてきてしまったが、とりあえず仕事をすることにする。 ザクザクザク、鍬を使って畑を耕していく。 ついてきてしまった饅頭は畑の横で、こちらの様子を伺っていたり、蝶を追い掛け回したり、居眠りしたり、 こっちが汗水たらして働いているというのにいい気なものだ。まったく。 太陽が頭上に差し掛かり日差しも一層強くなってきた頃、 日陰の岩場に腰掛け昼食をとっている俺の前に饅頭がやってきた。 ゴト… 「ゆっくりしていってね!」 饅頭は口にくわえていたものを地面に置くと、俺に何かを求めるようにそういった。 どこから拾ってきたのかバールのようなものを差し出して一体何を求めているのか…。 不思議に思いながらバールのようなものを手に取ると、ゆっくりが嬉しそうに声を上げる。 「ゆー!ゆー!ゆっくり♪ゆっくり♪」 これで何かをして欲しいのか…とりあえず、バールのようなものを饅頭に向けて振り下ろす。 「ゆ゛ご゛お゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!」 ドゴォという効果音と共に饅頭が凹の字にひしゃげた。 殴られた饅頭は両目に涙を蓄えて嗚咽を漏らしながら、なにかを訴えるようにこちらを見つめていた。 どうやら「殴る」という選択肢は間違いだったようだ。他に選択肢はないか考えていると、 少し距離をとった場所から饅頭が声をはっした。 「ゆっくり!ゆっくり!」 あー、もう訳がわからない、と考えるのをやめた俺は饅頭にバールのようなものを投げ返してやった。 すると饅頭が、そばに落ちたバールのようなものを口にくわえこちらにもって来た。 なるほど、投げた木の棒を拾ってくるという、そういう遊びなのか。 つい最近まで犬を飼っていたこともあり、その時の事を懐かしみながらしばらく饅頭と遊んでやることにする。 午後の仕事を終え家に帰ろうとすると、来たときと同じように饅頭が後ろをついてくる。 この様子だと家までついてくるつもりなのだろうが、どうしようか…、つれて帰るのならばちゃんと飼ってやらないと そんな事を考えながら歩いていると突然、別の妖怪饅頭が藪から飛び出してきた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 「まりさ!どこにいってたの!あんまりおそいからむかえにきたよ!!」 「ゆ…ゆっくりしていってね!!」 「ゆ?それよりはやくおうちにかえるよ!とかいはなありすはもうねるじかんなんだからね!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「なにいっているの?まりさ」 どうやら二匹の饅頭は知り合いのようだが、もう一匹の方は普通にしゃべっている事に驚いた。 てっきり「ゆっくりしていってね!」しか喋れないものだと思っていたが、流暢に会話する事もできそうだ。 「おにいさん!とっととあっちにいってね!!まりさ!きょうはすっきりするひだよ!!はやくしてね!!!」 「ん?ああ、じゃあもういくよ。」 その場を去ろうとする俺を、焦ったようにまりさが止めに入った。 「ゆ!!まってだぜ!!」 「なんだ、お前も普通に話せるのか…」 「ま゛っ゛で゛ー゛!!!!!」 必死に呼び止めようとするまりさの声を無視して俺はその場を後にする。 「まりさ!はやくかえるよ!すっきりするやくそくわすれないでね!!!」 「あ゛り゛す゛の゛せ゛い゛だ゛あ゛!!!」 「ゆ?」 「あ゛と゛ち゛ょ゛っ゛と゛で゛あ゛の゛に゛ん゛げ゛ん゛の゛お゛う゛ち゛が゛て゛に゛は゛い゛っ゛た゛の゛に゛い゛い゛!!!」 「お!おちつてね!ゆっくりせつめいしてね!!」 「ゆっく…ゆっく…ぐす、まりさは…まりさのみりょくであのにんげんをほねぬきにしておうちもらおうとしてたんだよ!」 「どういうことなの?だったらさいしょにいってよね!!じじょうをせつめいしないまりさがわるいよ!」 「それもさくせんのうちだよ!にんげんなんてゆーゆーいってればいちころなんだよ!!!」 「でもまりさはありすといたほうがゆっくりできるよ!にんげんなんかぜんぜんゆっくりできないよ!」 「あのにんげんはゆっくりできるよ!ばかないぬっころにまいにちごはんはこんでたもん!!」 「どうせなまごみかなにかをあげてたんでしょ!あんなのぜんぜんおいしくないよ!!」 「そんなことないよ!とってもおいしいごはんだったよ!!」 「なんでまりさがそんなことしってるの!でたらめいわないでね!!」 「ふん!しってるよ!!あんなよぼよぼのばかいぬにはもったいないからまいにちまりさがたべてあげてたんだよ!! とってもおいしいごはんだったよ!!」 「ゆっ!…ごめんねまりさ、ありすしらなかったから…ごべんねまりさ…。」 「ふん!もういいよ!いなかものはしらなくてもしかたないよ!!!」 「ひ゛ど゛い゛よ゛!!ま゛り゛さ゛の゛ば゛か゛ー!!!!」 なるほど、そういうことだったのか…、帰るふりをして気の影から様子を伺っていたが、 「話はすべて聞かせてもらった!」 「「ゆゆ!ゆっくりしていってね!」」 「まりさ、お前家で買って貰いたいのか?」 「ゆ?ゆっくり!ゆっくり!」 「ああ、もう普通に喋っていいよ」 「まりさをおにいさんのおうちにつれてって!!!」 「そうか、飼ってやらない事もないが、働かざるもの食うべからずといってだな、お前はなにか出来るのか?」 「ゆっくりできるよ!あとすっきりも!!」 「そうだよ!まりさのすっきりはすごいんだよ!!ふとくてかたくてあばれっぱなしなんだよ!!」 「なんだそのすっきりというのは?」 「ゆ!まりさのじまんのぺにぺにをみてね!!」 そういうとまりさはグイっと頬を張ってみせた。 「なんだ?そのぺにぺにとやらはどこにあるんだ?」 「おくちのしたをみてね!!」 どれどれ、よーく見ていると頬を張ったことで顎の部分が割れ尻顎になっている。 その部分をくぱぁと開くと人差し指程度の穴とその上に小さな突起物が見える。 その突起物をつついてみるとまりさの体がブルと震えた。 「ゆっ////!それがまりさのぺにぺにだよ!!」 「ほー、これがそうか、で、これをどうするんだ?」 「これをこすりあわせるとすごくすっきりできるよ!!!」 これは饅頭のツボみたいなものか、ツンツンつつくたびに気持ちの悪い声を漏らす。 特に使い道もなさそうだし、飼うのはやっぱりやめにしよう。 考え事をしながらつついていると段々とその突起物が大きくなっていき、 にきびほどの大きさからマツタケほどの大きさまで膨らんだ。 「もっと!もっと!つよくぺにぺにしてね!!」 大きくなったぺにぺにから汁をたらしながらまりさは快感を貪っている。 いい加減この饅頭に付き合うのも飽きてきたので思い切りしごいてやる。 しこしこしこ… 「ぺーに♪ぺーに♪すっき…ん゛っ゛ご゛お゛お゛」 しまった、あまり力を入れたものだからまりさのぺにぺにが根元から千切れてしまった。 「ま゛ま゛ま゛ま゛ま゛り゛さ゛の゛ぺにぺにがあ゛あ゛あ゛!!!」 「すまんすまん、ほら返すよ。」 ちぎれたぺにぺにを、その下の穴につっこんでやる。 「ん!んほおおおおおお!!!」 饅頭が満足そうに脱力したところでその場を後にする。 「…にんげんとはゆっくりできないよ、もうおうちにかえるよ…。」 巣に向かって力なく跳ねていくまりさの前に一匹のゆっくりがあらわれる。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね・・・」 「いいにおいがするよ!ちんぽのにおいだね!!」 まりさの前に現れたのはゆっくりゆゆこだ食欲旺盛でなんでもたべてしまう。 「ゆっくりたべられてね!!」 「ちんぽおいしい!いちばんおいしい!!」 あとがき 作中でちょっと説明不足な部分を説明します。 登場するおにいさんは犬を飼っていましたが、つい最近老衰で亡くなりました。 老衰なのでまりさがご飯を盗み食いしていたのはあまり関係ありません。 たべ切れずに残していた分を食べていたのです。 なのでこの犬は苦しむことなく眠るように息を引き取りました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1753.html
このSSはいわゆるキャラいじめとしての要素が含まれています。 むしろそっちがメインになっています。 さらにキャラ崩壊有 ゆっくり同士のすっきり有 「ゆゆ!!ついたよ!!ここがあのでんせつのゆっくりぷれいすだよ!!」 「すごーいね、おかーしゃん!!」 「あのたびれいむからきいたとうりだったね!!」 「さっそくまりさたちもゆっくりしようね!!」 このれいむとまりさの家族は一週間の旅の末に旅ゆっくりから噂で聞いた伝説の、最高のゆっくりプレイスに辿り着いた。 そのゆっくりプレイスはれみりゃや野犬の侵入を拒む大きなお城で、中のゆっくり達はみな仲良く、中に勝手に生えてくるお野菜を食べてとてもゆっくり過ごしているという。 そのゆっくりプレイスに住むゆっくり達は皆頭が良く、とても美ゆっくりで、人間も頭が上がらず周囲の人間を支配し、毎日人間の貢物をもらってゆっくりしているという。 あるれいむは言った 「そんなゆっくりぷれいすがあるとはおもえないよ!!いつもおやさいさんをひとりじめしているにんげんがそのゆっくりぷれいすのおやさいも独り占めしようとしないなんておかしいよ!!」 あるぱちゅりーは言った 「むきゅ~…たびゆっくりたちのあいだでもとおい、とおいむかしのおとぎばなしになっているのよ?かりにむかしじつざいしていたとしてもいまあるというしょうこはどこにもないわ」 あるみょんは言った 「ちーんぽ!!」 あるドスは言った 「それがほんとうならいますずそこにむかうよ!!でも、どこにあるのか、ほんとうにあるのかはっきりしないいじょうじゅうぶんゆっくりできてるこのゆっくりぷれいすから いどうするりゆうはないよ!!」 皆、「そんなものはあり得ない」「遠い昔のおとぎ話だ」と決め付け、探そうとする者はいなかった。 しかし少数ではあるが、「火のない所に煙は立たぬ」とか言って、この伝説のゆっくりプレイスを探しに行くゆっくりも居た。この家族はその中の一つだった。 そのゆっくりプレイスはまず、中に入ること自体が苦労した。 どこもかしこもでこぼこした岩の壁が立ちふさがり、でっぱた部分を伝って登ろうとしてもうまくいかなかった。 結局なだらかな坂を見つけて中に入るのに3時間もかかってしまった。 中に入ってからも苦労した。 ところどころに大きな岩が転がっているが旅ゆっくりから聞いた「おしろのなかのおしろ」は全く見えなかった、そして中には雑草しかなく、お野菜はどこにも見当たらない。 何より、自分たち以外のゆっくりすらいなかった。 「きっとおやさいはあとからはえてくるよ!!」 「ゆっくりぷれいすのみんなはきっとみんなおでかけちゅうなんだよ!!」 よくいえばポジティブ、悪く言えば悪い予感を感じれない餡子脳のこの家族はそう決断付けた。 「じゃあおちびちゃんたちはここでるすばんしててね!!おかーさんとまりさおかーさんはゆっくりぷれいすをたんけんしてくるね!」 「いやだ!まりしゃもたんけんしちゃい!!」 「だめだよ!!もしかしたらきけんなどーぶつさんがいるかもしれないよ!!だからおちびちゃんたちはそこのいしのすきまでゆっくりまっててね!!」 「ゆっくちりかいしちゃよ…」 この親が安全なはずのゆっくりプレイスで子供たちに危険だから待っていろと言ったのには理由がある。 この家族は一週間、ずっと旅をしていた。その間、親は子供たちがはぐれたりしないように気を使い、夜は巣になる穴がなく、また掘るわけにもいかなかったので木の根元や 茂みの中で眠る際に交代で見張りをしていた。 ぶっちゃけた話、この二匹はたまってたのである。 いつもならゆっくりしていればそれほど性欲はたまらない。経験のあるゆっくりなら繁殖すべきタイミング以外なら自慰行為で発散することもできる。 でもここはお野菜豊富なゆっくりプレイス、天敵の入ってこれないゆっくりプレイスで、季節は夏、繁殖しても問題ないだろうと考え、久しぶりのすっきりを行おうとしていた。 「ねえまりさ、れいむもぅ…がまんできないよ…」 「おちついてねれいむ!!ゆっくりできるゆっくりたるもの、ちゃんとしたすっきりすぽっとですっきりしないとだめなんだよ!!」 「ゆゆっ!!まりさ!あそこがいいと思うよ!あそこですっきりしようよ!!」 れいむがいうあそことは、まりさも初めて見るものだった。 きれいな色の柔らかい苔で覆われた四角い台座、なんか細いものが突き出ているけど気にしたら負けだ。 「ゆゆっ!!さすがれいむだね!!あそこはきっとさいこうのすっきりすぽっとだよ!!さっそくあそこですっきりしようね!!」 「すーりすーり…」 「ゆゆっ!!れ、れいむ、ちょっとはげしいんだぜ…」 「だってずっとすっきりしていなかったんだよ、まりさ…」 すーりすーり、すりすりすりすり…ぴちゃぴちゃねちょねちょ… 上白沢慧音には、ここ数十年間ずっと続いている習慣がある。 それは毎月、一度はこの森に立ち入ることだ。 昔からこの森では森の資源を取ることは禁じられている。いつか来るであろう「友人」のために残しているのだ。 慧音はその「友人」の到着を確かめるために毎月ここを訪れ、その「友人」たちの到着を確認したら彼らを正しい方向に、もうあんな悲劇が起こらないように導くのだ。 それが「友人」に「女神」とまで称えられた自分が、「友人」達が自分たちと共存することを夢見た「彼女」のためにすべきことだと思っていた。 その慧音がそこに来た時、慧音や里の人間が目印にしている者の上にいた二匹のゆっくりと目があった。 「ゆっくりしていってね!!」 れいむとまりさだった、れいむの方は頭から茎が生えている、にんっしんっしている。 「ゆ、ゆっくりしていって…ね」 慧音の胸の中に期待と不安が入り混じった、彼女らは「友人」なのだろうか?「彼女」の遺志を継いだゆっくりなのだろうか? 「ゆっ!!おねーさんはにんげんさんだね!!」 「にんげんさんはれいむとまりさにごはんをわたしてね!!」 「なんだって…?」 まさか、こいつらもなのだろうか? 「彼女」の「友人」の居たこの遺跡を汚す連中なのだろうか? 「にんげんはここのゆっくりにしはいされているんだよ!!わかったらはやくごはんもってきてね!!」 「ゆゆ?どうしてだまってるの?ばかなの?」 「きっとばかなんだよ!!ねぇねぇれいむ、さっそくだいにらうんどをしようね!!」 「そうだね!!ばかなにんげんさんはれいむとまりさのあついすっきりをみせてあげるからごはんをもってきてね!!」 やはり、こいつらもか。 「お前たち、ひとつ聞いてもいいか?」 「なぁに!!これからすっきりするんだからしつもんはてみじかにね!!」 「ここを作った、伝説のドスまりさの話は聞いたことないか?」 「ど、どす!?れいむっ!!まりさたちのこども、どすになるといいねぇえぇぇー!!」 「そうだねー!!いっしょにおちびちゃんにゆっくりさせてもらおうねすっきりー!!」 「すっきりぃー!!!」 ここは「友人」がいたところ、「友人」達の墓標ともいえる場所だ。 そしてこいつらが破廉恥にも交尾に励んでいるこの場所は「友人」達が残した、彼女らが居たあかしでもあり墓標でもある。 その上で交尾し、あまつさえ 「れいむの顔にかけてあげるよぉおおおおんほぉぉぉおおお!!!」 とか言いながら精子餡子をそれに大量にぶっかけたとき、慧音の中で何かが切れた。 「それは…ここはお前たちのようなゲスが汚していい場所じゃないっ!!」 一瞬だった、慧音の放った二発の弾幕は二匹のゆっくりを一瞬でなきものにした。 「いつになったら、おまえの主人は帰ってくるんだろうな…いつになったら、お前はまたここを守るために走れるようになるんだろうな…」 慧音は苔の塊を撫でながら、その上に掛けられた精子餡子をぞうきんでふきとりながら呟いていた。 慧音は知らない、もう、あの「彼女」の遺志を継いでいるゆっくりが存在しないことを。 慧音にはできない、人間の歴史は操れてもゆっくりの歴史、ゆっくり史は作ることも食べることもできない。 だから慧音はこの先何度も、希望と絶望を味わうことになる。 あとがき なんかいいネタが浮かばなかったから適当にでっち上げました。 なんか最近ネタが浮かばないな… 11月4日 0551 セイン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4929.html
ゆっくりしっかく はしがき はじめに断っておかねばならない。 以下の文章は、私がまりさの話を聞いて、書いたものである。 私がまりさと出会ったのは、丁度今から一年位前のことで、 そのときまりさは、既にだいぶ老いたゆっくりだった。 体中に傷を負い、帽子は破れ、片目は潰れていた。 制裁か、事故か、虐待か、もっと他の理由か、それはわからない。 腹を空かしていたようなので、私は気まぐれの善意でまりさを自宅に連れ帰り、 いくらか餌をやったら、以下のようなことを私に語ったのである。 だから、文章の大筋はまりさの経験、ゆん生に即しているが、私の空想も多分に含まれている。 本文の中で“自分”としているのは、このまりさのことであるが、 その“自分”の言葉、行動、感想などは、一部を除いてほとんどが、私の想像である。 まりさとはすぐに別れたので、今この瞬間、まりさがどこで何をしているか、私は知らない。 おそらく死んだものと思われるが、断言は出来ない。 とにかく、私は私がまりさから聞いたことの一部始終を、誰かに聞いてほしかった。 だからこの文章を書いたのである。 まりさは賢いゆっくりで、沢山のことを記憶し、私に語ってくれた。 その体験はゆっくりとしては稀有なものと思われるので、 読者諸鬼意山の興味をそそるような事があれば、これ幸いである。 ゆっくりしっかく 恥の多いゆん涯を送ってきました。 自分はまだ子ゆっくりの頃に、いろんなことがあって故郷の森を飛び出しました。 そして、なんの当ても無く、ただただ歩きました。 歩いた先に、人間さんの住む街が見えましたが、自分はそこで疲れ果て、倒れました。 そんな自分を、助けてくれたのは、街に住む、ありすでした。野良のありすです。 自分にはありすの餡(正確には、餡ではないのですが)が流れています。 だから、ありすはそれを感じて、哀れに思ったのかもしれません。 ありすは自分を、分厚い、茶色い紙さんで出来た、ありすのおうちへと案内してくれました。 ありすは元々、人間さんに飼われていたらしいのですが、 その人間さんが他の土地へ移るのと同時に、捨てられて、それで野良になったのだそうです。 ありすは自分に、食べ物をくれました。お魚さんの頭と、お野菜さんのヘタでした。 少し酸っぱい臭いがしました。味は覚えていません。 ありすに「もうすこし、ここにいてもいい?」と聞くと、 「ええ、いいわ」とだけ、答えました。 それ以来、しばらく私はありすのおうちに居座ることになりました。 丁度、雪さんがちらつく季節で、私もありすも凍えるようでした。 ありすと私は頬を寄せ合い、寒さを凌ぎあいました。 ありすに、「かぞくは、いないの?」ときくと、「いないわ」と答えました。 「おちびちゃんが、ほしくないの?」ときくと、「ほしいわ」と答えました。 そして自分の方に、余計に擦り寄ってきました。 自分は森に、妻のれいむを遺してきていました。 れいむに嫌な所はありませんでしたが、その母親が、嫌でした。 れいむの母親は、長の従姉妹かはとこ(記憶が曖昧で、よく覚えていません)で、 常にそのことを鼻にかけているところがありました。 何かあれば、「れいむはおさのゆんせきなんだよ」と、自分を脅し、 自分の狩って来た獲物をゆすり取る始末でした。 さらにひどいのは、自分に対して、良からぬ事を求めてきたことでした。 自分は拒みました。拒めば相手も一旦は退きましたが、 すぐにまた、同じことを要求して来ました。 とうとう自分は、逃げました。なんの罪もない妻を置いて、群れを捨てました。 そしてただなんとなく、この街に来て、すぐに、あのありすに会ったのでした。 ありすとの間には、沢山のおちびちゃんが生まれました。 たしか、雪さんの溶けた頃でした。自分にそっくりなまりさが、一匹生まれました。 なぜか、自分はそのおちびちゃんを可愛いと思いませんでした。他のおちびちゃん達も、同じです。 ただの饅頭にしか、見えませんでした。 ありすが喜んでいたので、自分もそういう振りをしましたが、内心では全くの無感動でした。 おちびちゃん達が生まれても、自分はしばらく、ありすと一緒にいました。 しかし、食べ物は溢れていても、常に危険が付きまとうのが、この“街”というところでした。 ゆっくりは、人間さんたちから“いきもの”と認められていませんでした。 自分達は、“ナマモノ”と呼ばれていました。 ナマモノというのは、お魚さんや、牛さんや、豚さんの死んだものと同じ呼び方です。 つまりその程度の扱いしか受けませんでした。あるいは、それ以下の扱いでした。 何もしていないのに、すすんで自分達ゆっくりを殺そうという人間さんはあまりいませんでした。 でも、ゆっくりが人間さんの捨てたものを漁ったり、人間さんの物を盗ったりすると、 人間さん達は、全く容赦なく、ゆっくりを殺しました。 実際に何度か、ゆっくりの死体を見ました。 自分は生来臆病なので、そういった危険を冒す事はしませんでした。 “こーえん”と呼ばれる、小さな森のようなところで、 苦い苦い草さんや、小さな小さな虫さんを採っては、食べていました。 たまに木の実さんが取れると、それはごちそうでした。 しかし、寒い季節に採れる食べ物は微々たるもので、 自分とありすの二人きりのときはそれでもなんとかなりましたが、 おちびちゃん達が生まれると、とても足りなくなりました。 結局、ある日の朝早く、私はありすと、そのおちびちゃん達を置いて、そのおうちを出ました。 そして二度と戻りませんでした。また、逃げたのでした。 その日の夕方、自分は再び、街の中をぶらぶらと徘徊していました。 道端に、れいむの家族がいました。 れいむと、三匹のおちびちゃんたちでした。 れいむ達は、道端に紙さんを敷き、その上に座って、大きな声でお歌を歌っていました。 「ゆっくりのひ~♪すっきりのひ~♪まったりのひ~♪」 なんだか哀れでした。人間さん達はれいむ達に見向きもしません。 それでもれいむ達は歌うのをやめません。 「れーみゅたちのおうたでゆっくりちていっちぇにぇ!」 「おうちゃをきかしぇちぇあぎぇりゅかりゃ、あまあまをちょーらいにぇ!」 ちびれいむたちも、必死で懇願していました。 「ゆっくりしていってね」 「ゆゆ、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!」」」 自分は居ても立ってもいられなくなって、れいむ達に声をかけました。 「ゆゆ、みたことのないまりさだね!」 「おうたをうたっていて、ほんとうにあまあまがもらえるの?」 「ゆゆ、れいむはおうたがじょうずだからね!」 れいむの脇には、なにか硬いものでできた、細長い入れ物が置いてありました。 中を覗いてみると、飴さんが二つに、キャラメルさんが二つ、 それからグミさんとチョコレートさんのカケラが一つずつ入っていました。 なるほど、このれいむ達が、どうにか暮らしてゆけるくらいの食べ物は、手に入るようでした。 「まりさも、れいむのゆっくりしたおうたをきいてゆっくりできたから、これをあげるね」 自分はその硬い入れ物の中に、採って来た木の実さんを一つ、入れました。 「ゆゆ、ありがとう!まりさはやさしい“びゆっくり”だね!」 「「「ありがちょーにぇ!」」」 その木の実さんは、本当はありすにあげるはずのものでした。 でも、ありすの処へは戻れません。だから、れいむにあげたのでした。 このれいむも、番相手とはぐれたようだったので、せめてもの罪滅ぼしに、と思ったのです。 その日の夜は、一人で(以前見つけたのとは別の)こーえんで過ごしました。 一人で眠るのは久しぶりでした。いろいろなことを考えました。 風はまだ冷たくて、どうにかこうにか落ち葉さんを集めて、震えながら眠りました。 次の朝目が覚めて、いつものとおり食べ物を探していると、自分と同じゆっくりまりさに出会いました。 「ゆゆ、みたことのないまりさだぜ!」 まりさも、あのれいむと同じことを言いました。 どうやら野良のゆっくりというのは、飼いゆっくりは言うに及ばず、 野生のゆっくりよりも、見たことのないゆっくりへの警戒心が強いようでした。 きっと、ゆっくりにとってなんの掟も無い街の中で、 うっかりしていると食べ物やおうちを盗られてしまうからでしょう。 しかし自分にそんな考えが無いと知ると、 まりさは随分と打ち解けて、いろいろな事を話してくれました。 家族やおちびちゃんは居ないのかと聞くと、 「まりさはいっぴきおおかみなのぜ!そんなものはすててきたのぜ!」と答えました。 どうやらこのまりさも自分と同じく、番相手やおちびちゃん達を捨ててきたようでした。 まりさは変なしゃべり方をするゆっくりでした。 言葉のお尻に、「のぜ!」とか「だぜ!」とか、そんなものを付けてしゃべりました。 まりさは自分のことを「きっすいののらなのぜ!」とも言っていました。 つまり、まりさの両親も、野良ゆっくりだということなのでしょうが、 どうやらそれは、まりさにとって誇りのようでした。 なぜだかは、よくわかりませんでした。 わたしはこの変なまりさと、一緒に行動することにしました。 一緒に狩りをして、一緒にむしゃむしゃして、一緒に眠りました。 自分とまりさとは同じ種類のゆっくりなので、 お互いゆん愛感情を抱くことはありませんでした。 自分はなんとなく、このまりさと一緒に居るに過ぎないのでした。 それからしばらくしたある日、 まりさが自分に「いいところへつれてってやるんだぜ!」と言って来ました。 随分暖かくなってきた頃で、食べ物も充分に確保できていたので、 自分はまりさの言う「いいところ」へ付いて行くことにしました。 まりさに付いて行ったその先には、一軒の、例の分厚くて茶色い紙さんでできたおうちがありました。 中にはありすが居るのが、遠くからでもわかりました。 勿論、あの、自分が“ひどいこと”をした、あのありすではありませんでした。 「たまにはいきぬきもひつようなんだぜ!」 まりさはそう言いましたが、自分には何がなんだかわかりませんでした。 「あのありすは“ゆんばいふ”なのぜ!」 “ゆん売婦”―――はじめて聞く言葉でした。 まりさの言うゆん売婦とは、食べ物と引き換えに、 すっきりをさせるゆっくりのことでした。 自分はまりさに薦められるままに、そのありすのおうちへ入っていきました。 「いらっしゃい……あら、びゆっくりさんだわ。ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね」 近くで見るとそのありすは、思っていたよりも綺麗なゆっくりでした。 少し年をとっているように見えましたが、 自分なんかよりよっぽど、美ゆっくりといえました。 自分は随分緊張していましたが、ありすの艶々しさに欲求を抑えられなくなり、 結局、すっきりをしました。 「こんなことをして、おちびちゃんができたらどうするの?」 少し落ち着いた自分は、ありすに尋ねました。 「ありすはもともとにんげんさんのところにいたの。そのときに“きょせい”されたのよ」 「“きょせい”?」 「そう。ぺにぺにをきって、まむまむにあついぼうをいれて、おちびちゃんができないようにするのよ」 ありすは悲しい顔をしました。 「だからこうしてすてられても、おちびちゃんのできないありすと いっしょになってくれるゆっくりはいないのよ」 生きるために、と言ったらなんだか美化しすぎているようですが、 このありすがゆん売婦になったことは、 ある意味当然の流れだったのかもしれないと思いました。 きっとありすはこの先もずっと、 そのゆん生が終わるまで、たった独りで生きてゆくのだと、その時は思いました。 帰り際に、ありすは自分を呼び止めて、こう忠告しました。 「あのまりさは“げす”なんだから、あんまりなかよくしないほうがいいわ」 “ゲス”―――ゆっくりにとって最低の称号でした。 ゆっくりがナマモノなら、ゲスはそのナマモノですらない、本当のクズでした。 一緒に居るまりさのことを、こんな風に言われたのは少し心外でしたが、 どういうわけか、自分はそのゲスという言葉を忘れられませんでした。 その後しばらくして、まりさと自分は些細なことでケンカをして、別々に行動することになりました。 まりさと自分は、それまで溜め込んだ食べ物を半分ずつに分けることにしました。 そのとき、まりさの帽子が随分膨らんでいるのに気が付きました。 でも、自分は見て見ぬ振りをしました。 まりさがそんなことをしたので、自分の取り分は僅かになりました。 でも、自分はそれに文句を言いませんでした。 自分はその食べ物を、ゆん売婦のありすの処へ持っていって、あるだけ使ってしまうことにしました。 「こんなにつかってしまって、だいじょうぶなの?」 「しんぱいないんだぜ……ありすはえんりょなくうけとるといいんだぜ」 「でも……もうすぐあめさんのきせつになるわ。とっておかないとたいへんよ」 自分はあのまりさに影響されたのか、知らないうちに変なしゃべり方をするようになっていました。 ありすは自分に少し好意を持っているようで、自分のことをしきりに心配していました。 (自分は元々、ゆっくりありすに好意をもたれることの多いゆっくりでした) 自分はありすのその好意につけ込んで、あるお願いをしました。 「じゃあ、しばらくありすといっしょにいさせてほしいのぜ」 ありすは頬を赤らめました。 すっきりは沢山したのに、なんだか不思議なことにも思えました。 自分はありすが嫌いではありませんでした。嘘ではありません。 しかし、自分のこの求婚とも取れる発言は、 純粋な好意から来たものでなかったことも、否定できない事実でした。 ありすはゆん売婦をして稼いだ沢山の食べ物を、 他のゆっくりと交換して、保存のきく食べ物に代えていました。 自分はよく、ありすから“さーびす”として、“こと”が終わった後、その食べ物を一緒に食べていました。 ありすのおうちに蓄えてある、あの食べ物があれば、かなり長い間ゆっくりできる。 「そういうかんがえはなかった」と言うことは、自分には出来ませんでした。 自分は、ゆん売婦のありすと番になりました。 ありすはゆん売婦を辞め、二人でゆっくりとした毎日を送りました。 しばらくすると雨さんの季節になりましたが、 おうちの屋根には雨さんを弾く、青いものが被せてあったので、平気でした。 自分とありすはときどき、雨さんの音を聞きながら、ただ快楽のためだけに、すっきりをしました。 すっきりをするとのどが渇きます。自分が雨さんを汲んで飲もうとすると、ありすがそれを止めました。 「こっちにもっと、とかいはなおみずさんがあるわ」 ありすは床に開いた穴から、細長くて透明で、それでいて硬い入れ物を取り出しました。 その細長いものの中には、お水さんが入っていました。 「おみずさんなのぜ?」 「“おさけさん”よ」 “お酒さん”―――それが自分のゆん生を大きく変えました。 変なにおいのするそのお水さんは、口に含むとなんとも奇妙な味がしましたが、 ほのかに甘く、しかもだんだんと、ゆっくりとした気分になってくるのでした。 自分は次第に、そのお酒さんの虜になってゆきました。 雨さんの季節が終わる頃には、自分はもうお酒さん無しでは生きてゆけないようになっていました。 はじめのうちは、毎晩、そのうちに、昼夜問わず、来る日も来る日も、お酒さんをあおりました。 そしてだんだん寒さを感じるようになった頃に、沢山あったはずのお酒さんは、底を尽きました。 「ありす、おさけさんがほしいんだぜ……」 「きのうのんだぶんで、もうさいごよ」 絶望的な宣告でした。 「だったら、ここにあるあまあまさんと、こうかんしてこればいいんだぜ……」 「むりよ。おさけさんは“おかねさん”がないと、こうかんしてもらえないわ」 自分はお酒さんが貴重なものだと理解していませんでした。 野菜さんや、あまあまさんや、虫さんといったものは、他のゆっくり達と交換することで手に入りました。 しかし、お酒さんは、人間さんと交換しなければ手に入らないものだったのです。 人間さんは、自分達ゆっくりと、物々交換をしてくれません。 唯一、交換してくれる場合というのは、それはお金さんを持って行った場合だけでした。 「じゃあどうして、ありすはおさけさんをもっていたのぜ……?」 「むかし、かいゆっくりのおきゃくさんがいたのよ。そのおきゃくさんがくれたの」 自分はこの時、半ばやけになっていて、後先を考える余裕など無く、ただお酒さんを欲していました。 そして遂に、ありすに対して絶対に言ってはならないことを言ってしまいました。 「だったら、もういちど“ゆんばいふ”になればいいんだぜ……」 そこから先はハッキリとは覚えていません。 あまりに悲惨な光景だったので、思い出したくないのかもしれません。 ただ、ありすの凄まじい泣き声と、見たことも無い悲しい顔だけは、覚えています。 自分とありすは、別れることになりました。 出て行くのは、またしても自分でした。 ありすは自分(まりさ)のことを、ゆん生で唯一、 自分(ありす)を愛してくれるゆっくりだと、思い込んでいたようでした。 しかし、それはありすにとって勘違いというか、不運というか、気の毒なこととしか、言い様がありませんでした。 自分は、ゆっくりがゆっくりを好きになる―――そういう感情が一切、理解できないゆっくりなのでした。 自分のおちびちゃんすら、愛することのできないゆっくりなのでした。 もし、愛しているゆっくりが居るとすれば、それはたった一匹、他でもない、自分自身でした。 みんなは、そういうゆっくりを、“ゲス”と呼びます。 自分は気が付かないうちに、ゲスになっていました。 いえ、あのれいむを置いて森を出たときから、既にゲスだったのかもしれません。 口調も、行動も、そして長い野良生活でボロボロになった外見も、まさに醜いゲスそのものでした。 完璧な、ゲスでした。他のどのゆっくりよりも、ゲスでした。 ゆっくり、失格。 もはや、自分は、完全に、ゆっくりで無くなりました。 (おしまい) ☆☆☆☆☆ 七割方書いてから、別の作者さんが「ゆっくり失格」というSSを既に発表してらっしゃることに気づきました。 「ひらがなだからゆるしてね!ひどいことしないでね!」 (過去作) ゆっくりいじめ系2909 偏愛 ゆっくりいじめ系2999 おはなありす
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1321.html
アリスが外出から戻ってくると、なにやら家が騒がしかった。 「ゆっくりしていってね!!」 「おねえさんはゆっくりできるひと?」 「ここはれいむたちのおうちだからゆっくりでていってね!」 そこにいたのは1体のゆっくり魔理沙と数体のゆっくり霊夢であった。 どうやらドアの隙間から入ってきてしまったらしい。 部屋を見回してみると、大きく荒らされていた。 「――上海、蓬莱。こいつらを全部捕まえなさい」 その直後、人形たちがゆっくりたちに襲い掛かった。 「なにするの! ゆっくりやめてね!」 「シャンハーイ」 「ゆっくりはなしてね!」 「ホラーイ」 「ゆっ、ゆっー!」 次々と捕まり、非難の声を上げるゆっくりたち。 程なくして全てのゆっくりたちは檻の中へと捕まった。 「さて、どうしようかしら」 アリスはまるで感情のこもっていない目で檻の中を見つめた。 すぐにでも全員潰すことさえ厭わない目だ。 そうしていたら、1体の黒い帽子をかぶったゆっくりが訴えた。 「まりさはわるくないよっ! はいろうっていったのはれいむたちだよ!」 「「「「「ゆ゛っ!?」」」」」 「だからはやくゆっくりだしてね!」 ゆっくり魔理沙は、生き残るために簡単に仲間を売る。 話には聞いていたアリスだが、あまりの変り身の早さに少々驚いた。 「そう。だったらあなたは、助けてあげようかしら」 そう言ってアリスはゆっくり魔理沙を檻から出してあげた。 嬉しさのあまり、飛び跳ねるゆっくり魔理沙。 「おねえさん、ありがとう!」 そう言うが否や、ゆっくり魔理沙は素早く開いているドアから出て行った。 ゆっくり霊夢たちに、 「ゆっくりしんでね!」 と、言い残して。 翌日、ゆっくり魔理沙は昨日の事をすっかり忘れてゆっくりしようとしていた。 遠くに見えるのはゆっくり霊夢の家族。 「ゆっくりしていってね!」 今日もたくさん遊んでゆっくりしよう。 そう考えながら近づいていくゆっくり魔理沙。 だが、ゆっくり霊夢たちはゆっくり魔理沙の姿をちょっとの間見つめると、全員で体当たりを仕掛けてきた。 「ゆっ、いたいよゆっくりやめてね?」 最初はふざけているのかと思った。 しかし、一向にみんなやめる気配が無い。 それどころか、徐々に激しくぶつかられているようだった。 「ゆっ、ゅゅっ、どうしてそんなことするの?」 そう言うとゆっくり霊夢たちは口々にこう答えた。 「なかまをみすてるまりさとはゆっくりできないよ!!」 「うらぎりものはともだちなんかじゃないよ!!」 「ゆっくりあっちいってね!!」 「ゆっくりちね!」 「まりさはそんなことしないよ! まりさはいいこだよ!!」 「うそをつくまりさはわるいこだよ!」 「ゆっくりできないよ!」 「ほうっておいてわたしたちだけでゆっくりしようね!!」 罵って去っていく家族たち。 ゆっくり魔理沙はその場に立ち尽くしていた。 追いかければ本当に酷い目にあうことが分かったからだ。 しかし、なぜそんなひどいことを言われたのかは分からなかった。 仕方なく巣にもどってみると、巣の中は荒らされていた。 そこにいたのはたくさんのゆっくり魔理沙。 「ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 「「「ちがうよ! ここはまりさのおうちだよ! そっちこそでていってね!」」」 追い出されないように抵抗したが、多勢に無勢。 果敢に体当たりを仕掛けるが、逆に大量のゆっくり魔理沙につぶされそうになってしまう。 とうとう巣から叩き出されてしまった。 「どぉ゛じでごんなごどずるの゛ぉぉぉぉぉぉ」 「「「ゆっくりのたれじんでね!!」」」 叩き出されたゆっくり魔理沙は、どこか遠くへ行くことにした。 きっとそこならゆっくりできると信じて。 しかしどこへ行っても、 「うらぎりもののまりさがいるんだって」 「おお、こわいこわい」 「ゆっくりしね、わかるよー」 「でていけちーんぽ」 「うーうー」 追い立てられてしまった。 「ゆっぐり゛でぎな゛いよぉお゛ぉぉぉぉぉぉ」 1週間後。 ゆっくり魔理沙はもうずっとゆっくりできていない。 身も心もボロボロになりながら、今日も食料を求めてよろよろと進んでいた。 そのとき後ろから、 「ゆっくりとばされてね!!!」 完全な不意打ちで勢いよく吹っ飛ぶゆっくり魔理沙。 力なくその方向を見てみると、ゆっくり霊夢たちがいた。 その姿を見てゆっくり魔理沙は思い出した。 そして無事なのを見て、 「みんなぶじだったんだね! よかったゆっくりしようね!!」 嬉しそうに駆け寄った。 自分が見捨てた相手だということさえも忘れて。 だから、言われた言葉に本当に驚いた。 「わたしたちをうらぎったまりさなんていなくなっちゃえ!」 「ゆっくりここからでていってね!!」 「もうみんなにつたえたから、どこでもゆっくりできないよ!!」 「もうずっとゆっくりできないよ!!」 「ゆっくりでていけ!!」 何を言っているのか良く分からなかったが、分かったことが1つだけあった。 自分がゆっくりできないのは、全てこのゆっくり霊夢たちのせいなのだと。 「ゆ、ゆ…こんなひどいことをするそっちこそでていってね!」 「「「「「ゆっくりしね!!」」」」」 口だけは一人前であったが、この数とこの状態で勝てるはずも無い。 全員に囲まれて、あっさりと袋叩きにされてしまった。 「ゆっ、やめでえ゛え゛ぇぇゆっぐり゛ざぜでえ゛ええぇ」 「「「「「ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね!」」」」」 「い゛だい゛い゛だい゛よ゛ぉぉぉお゛ぉ」 ひとしきり痛めつけた後、恨み言を言って去っていくゆっくり霊夢たち。 幸か不幸か、ゆっくり魔理沙は生きていた。 もっとも、生きているのか死んでいるのか分からないくらいであったが。 ゆっくり…したい。 そして気を失いかけていたゆっくり魔理沙の前に、1つの大きな影が見えた。 「どうしたの、そんなにボロボロで」 ゆっくり魔理沙はその影を見上げた。 そこには、あの時自分たちをつかまえて自分を逃がしてくれた者の姿が見えた。 「とりあえず、うちに来てゆっくりしない?」 「ゆ゛…ゆ゛っぐりじだい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛」 「何があったのかは知らないけど、そんなに泣かないの。さ、行きましょ」 「ゆ゛っく゛り゛ぃ゛ぃぃぃぃ」 もう2度とできないと思っていたゆっくりをさせてくれる。 ゆっくり魔理沙は力いっぱいアリスに泣きついた。 (ふふ、こんなに上手くいくとは思わなかったわ) アリスは胸の中で微笑んだ。 全ては1週間前からアリスが仕組んだことだった。 わざとドアに隙間を残しておき、入ってきたゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢を捕まえる。 ゆっくり魔理沙が仲間を裏切ったらスタートだ。 「いや゛ぁ゛ぁぁぁぁだずげでぇぇぇ」 「わ゛だじだじもゆっぐりざぜでぇぇぇ」 ゆっくり魔理沙を逃がした後の檻の中は、パニック状態だった。 アリスは優しい顔をしてこう答える。 「大丈夫よ、あなたたちも逃がしてあげるわ。でも、1つお願いがあるの」 「ゆっ…? ゆっくりなんでもするよ! だからたすけて!」 「そう、じゃあ――」 アリスのお願いはこうだ。 ここから出た後に、今逃げていったゆっくり魔理沙がひどいヤツだということを他の全てのゆっくりに伝えてほしいと。 そして、追い出してほしいと。 最初は戸惑ったゆっくり霊夢たちだったが、 「あなたたちを売って逃げちゃったのよねぇ、酷いと思わない?」 「あなたたちは何も悪くないのにね」 「そんな悪い子に仕返しをしてやりたいと思わない?」 というと、反対する者はいなくなった。 アリスはゆっくり魔理沙を自分のものにしたかった。 それも無理やりでなく、相手から自分の方を向くように。 力で押さえつけても心から懐きはしない。 エサを与えたところでエサ役として認識されるだけ。 だからアリスはこの方法を取った。 他のゆっくりたちから追い出させ、自分だけを頼りにするように。 事実、ゆっくり魔理沙にはもう心のよりどころがどこにもなかった。 そんな中で現れた、ゆっくりさせてくれるアリスはまさに希望だった。 これから、外に出ようともせず自分だけを見ていてくれるだろう。 (色々揃えておいたのよ、この日の為に…) これからこのゆっくり魔理沙とどんな生活を送ろう。 アリスの心はどこまでも躍って仕方がなかった。
https://w.atwiki.jp/yukkuri/pages/557.html
各キャラ紹介文 プチゆっくり プチゆっくり1 ■プチゆっくり _,,....,,_ -'' `'' | ; ノ´\ \_,. -‐ァ _,.!イ,.ヘーァ'ニハニヽ、へ,_7 _ __. rー''7コ-‐'"´; ', `ヽ`7 r , -`―'- 、イ、 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ イi イ人ルレ ン、 ノ |イ ノ ヒソ_, ヒンY.i ! /ヒン_, ヒン)| i、| ( ,ハ 人 〈 []ノ i ,)、 .ヘ,、 )―― '´'レヽ ー―――'レル' _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_ -'' `'' > ゆっくりしていってね!!! < | ; ノ´\  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ _,.!イ,.ヘーァ'ニハニヽ、へ,_7 _ __. rー''7コ-‐'"´; ', `ヽ`7 r , -`―'- 、イ、 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ イi イ人ルレ ン、 ノ |イ ノ ヒソ ヒンY.i ! /ヒン ヒン)| i、| ( ,ハ " ワ "人ハ 〈" ワ "[]ノ i ,)、 .ヘ,、 )―― '´'レヽ ー―――'レル' _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、. rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノヒソ ,_ ヒンY.i ! /ヒン _, ヒン)| i、| ( ,ハ" ノ人 (" " []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´'レヽ ー―――'レル' _人人人人人人人人人人_ _,,_ > ゆっくりしていってね! < -'' \ ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、. rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノヒソ _ ヒンY.i ! /ヒン__ ヒン)| i、| ( ,ハ" ヽノ ノ人 (" ヽノ " []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' _,,....,,_ -'' `''、 | ; ノ´\ \_,.-‐ァ _,.!イヘーァ'ニハニヽヘ,_7 ,_ __ノ rー''7コ-‐';"´', `ヽ`7 r, __,`ィ-r、'__-イ、!イ´,' | /__,.!/V 、!__ ノ,ゝ ,'イゝ、イ^ル/ルン、 ノ イ ノ(ヒ],_,ヒン)Y.i ! レii (ヒ],_,ヒン) ||i、| ( ,ハ " ヽ_ン "ノi、 L! " ヽ_ン " []ノ i ,)、ヘ,、)、___,,イ ハ レヽ、___,,,''レル' _,,....,,_ -'' `''、 | ; ノ´\ \_,.-‐ァ _,.!イヘーァ'ニハニヽヘ,_7 ,_ __ノ rー''7コ-‐';"´', `ヽ`7 r, __,`ィ-r、'__-イ、!イ´,' | /__,.!/V 、!__ ノ,ゝ ,'イゝ、イ^ル/ルン、 ノ イ ノ.r=- r=ァY.i ! レii. r=- r=ァ||i、| ( ,ハ " ー=‐' "ノi、 L! "ー=‐' " []ノ i ,)、ヘ,、)、___,,イ ハ レヽ、__,,,''レル' ■おお、こわいこわい _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、ノ rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、!イ´,'イ ノr=- r=ァY.i ! /r=- r=ァ | i、| ( ,ハ" ー=‐' "ノ人 (" ー=‐' "[]ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''レヽ `ー―――'レル' おお こわいこわい ■いっしょに泣くプチゆっくり _,,_ -'' \ ゆゆ…… | ;ノ´∨\ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノヒソ ヒンY.i ! /ヒン ヒン) | i、| ( ,ハ"U ~ Uノ人 ("U ~ U" []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´'レヽ ` ー―――'レル' _人人人人人人人人人人人人_ _,,_ >びえぇーーーーーーーん!!!< -'' \ ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^YY ̄ | ;ノ´∨\ _ __ ・゜゜・ _,..!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 ・゚・。゜ rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 ゜ !イ´,'イ ノ=- -=Y.i ! ../=- -= | i、| ( ,ハ"U Д Uノ人 (" U Д U" []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´'レヽ ` ー―――'レル' ■プチゆっくりのむーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー!! _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 むーしゃ♪むーしゃ♪ !イ´,'イ ノヒソ ヒンY.i ! /ヒン ヒン) | i、| ( ,ハ";)~。・ノ人 .(" ;)~。・ "[]ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''レ `ー―――'レル' _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、しあわせ~! !イ´,'イ ノヒソ ヮ ヒンY.i ! /ヒン ヮ ヒン)| i、| ( ,ハU U")人 ("U U"[]ノ i ,)、 .ヘ,、)―― '´'レヽ ー―――'レル' ■ぷち霊夢とタイ焼き _ __ r , -`―'- 、イ、 イi イ人ルレ ン、 ゆっ!! /ヒン__ ヒン)| i、| .(" ヽノ " []ノ i `ー―――'レル' || ∬ _,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _ __ r, _,`ィvr、'_-、イ、 イiヒン,--、ヒン)レン、 ……… / //{⌒`)//| i、| .( " ` ̄ " []ノ i `ー―――'レル' ■就寝 Zzz.... _ __ r, - `―'- 、イ、 ィ i ルイ人ルレ ン、 ル_ _, | i、| .(" ー ."[]ノ i `ー―――― 'レル' ■泣く _ __ r , -`―'- 、イ、 イi イ人ルレ ン、 ・゜゜・ / =- -=| i、 | ・゚・。゜ .(" U Д U" []ノ i ゜ `ー―――'レル' ■怒る (^^^^^) | | | _ __ r , -`―'- 、イ、 イゝイ人ハレ ン、 /ヒン ヒン)| i、| .(" )―( "[]ノ i `ー―――'レル' ■笑顔 _ __ r , -`―'- 、イ、 イi イ人ルレ ン、 /ヘ へ| i、| .(// マフ///[]ノ i `ー―――'レル' ■ウインク _ __ r , -`―'- 、イ、 イi イ人ルレ ン、 /> ヒン)| i、| ゆっ!! .(" ヮ " []ノ i ー―――'レル' ■キモんげ _ __ r, - `―'- 、イ、 ィ i ルイ人ルレ ン、 ル( ゚ ) ( ゚ )| i、| ニヤリ .(" 'ー=三=-'."[]ノ i `ー―――― 'レル' ■みんなで就寝 _,,....,,_ .-" ` ..、 ヽ `' .、 Zzz... Zzz... | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 _,,_ _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 -'' \ Zzz.... rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', i Zzz... | ;ノ´∨\_,. -‐ァ r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi __ __ | .|、i .|| r , -`―'- 、イ、 ノ rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ `! !/レi' __ __ レ'i ノ !Y!"" ,___, ゚"「 !ノ i | ..イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノ _ _,Y.i ! ,' ノ !"゚ ,___, "' i .レ' L.',. .L」 ノ| .| ./_ _, | i、| ( ,ハ" ー "ノ人 ( ,ハ .人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / (" ー " []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´'レヽ ,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ `ー―――‐'レル' ■みんなのふれあい _,, .... ,,_ -''" \ ヽ \ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ _ _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 ___ _______ ______ _..,,-' rー''7コ-‐'"´ ; ', ; `ヽ/`7 ,´ ,, ''"´ ̄ ̄ ̄ ` "ゝ 、_ イ、 "-..,,_r-'ァ'"´/ i ,/! ハ .ハ ! iヾ_ノ 'r==─- --─===ヽ、ン、 !イ´ ,' | / __,.!/ V、!__! 丿ハ ,',ゝ ,' イリiゝ、イ人レル\ _ルリ ', i (_,,_! !/レi' (ヒ_] ヒ_ン レ'i ,ノ i ル (ヒ_] ヒ_ン ) ヽイ i | -'' \/ //// ,___, ////i .レ' レリイ//// ,___, ///// | .|、i .|| | ;ノ´∨\_,. -‐ァ ヽ _ン ! ) !Y! ヽ _ン _ _「 !ノ i | _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7)) !/ L.',. (( r , -`―'- 、イ、 | .|. rー''7コ|_,‐"リ´V! i( | || イi イ人ルレ ン、)) |!イ´,'イ ノ ヘ へ| 人! | ハ /ヘ へ | i、| |/ すーり♪すーり♪ ( ,ハ// マフ// | )) イ ハ レルヽ (( |//マフ///[]ノ i )) しあわせー! ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''ー--- ─ "´ `" ー--- `ー―――'レル'おねーさんたちのほっぺたとってもゆっくりできるよ! ■なめなめ ぺーろ、ぺーろ♪ _,,....,,_ -''" \ ヽ \ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ _ _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 _..,,-' rー''7コ-‐'"´ ; ', ; `ヽ/`7 "-..,,_r-'ァ'"´/ i ,/! ハ .ハ ! iヾ_ノ !イ´ ,' | /i/ !/ V ! 丿ハ ,' ,ゝ ( `! !/レi' ⌒ ⌒ レ'i ノ__,,_ ) 丿/ "" ,_____, ""/ `フ / i i \ )‐- .,_/∨`ノ; i ノ ) ハ ) ,ヘ、/'ハニ'ィーヘ、rヽ!.,_ y' ノ i | /、V`リー;,_レヾ''ーァ . ノノ ( ,ハ (( し'i.へ _ ヒン,ゞイ`、`ト、! ゆっ!くすぐったいよ♪( ( ,.ヘ,)、 )> 从//ヽノ///ハ、 )' `" ー---''ルレ'`ー -‐(,ヘ.、( '' ■KEEP OUT _,,....,,_ -'' `'' | ; ノ´\ \_,. -‐ァ _,.!イ,.ヘーァ'ニハニヽ、へ,_7 _ __. rー''7コ-‐'"´; ', `ヽ`7 r , -`―'- 、イ、 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ _____________ イi イ人ルレ ン、 ノ |イ ノ ヒソ ヒンY.i ! KEEP OUT KEEP OUT /ヒン ヒン)| i、| ( ,ハ " へ "人 ───────────── 〈" ヘ "[]ノ i ,)、 .ヘ,、 )―― '´'レヽ ー―――'レル' _,,....,,_ -'' `'' (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; \ | ; ノ´\ \_,. -‐ァ // ヽ | _,.!イ,.ヘーァ'ニハニヽ、へ,_7 // ... ........ / | _ __. rー''7コ-‐'"´; ', `ヽ`7 || .) ( \ | r , -`―'- 、イ、 !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ __.|.-=・‐. ‐=・=- |;;/⌒i_ イi イ人ルレ ン、 ノ |イ ノ ヒソ ヒンY.i ! KEEP OUT KEEP OUT /ヒン ヒン)| i、| ( ,ハ " へ "人 ───────────── 〈" ヘ "[]ノ i ,)、 .ヘ,、 )―― '´'レヽ |. ___ \ |_ ー―――'レル' .| くェェュュゝ /| \_ ヽ ー--‐ // /\___ / / ■プチゆっくりとタイ焼き || ∬ _,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、……… rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 ……… !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' || ∬ _,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,.-‐ァ _ __ _,.!イ,ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、. ノ rー'7ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イノ//{⌒`)//Yi! i//{⌒`)//||i、| ノ ,ハ." ` ̄ ".ノ人 .i" ` ̄ "[]ノ i ,)、ヘ,)、____,,'' レ ヽ ヽ、____,,''レル' ■横取り |i|i |i| i|i |i i|i |i| i|i |i| |i| ∬_,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、. ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' // ヽ, ,.└''"´ ̄` ヽ、 二三二‐ __ l l l l l7 l7 ,.'´ 、、 ヽ ヽ _人__ / \ ッ 6 6 ノ lヽ j /、lヽ ト、 .', 二三二‐ h'´ r'"イ .ノ\| .r=ァ レ' { } {ヽ.,l r=- l11`○ 二三二‐ ´レ1ヽ'、 rェェォャ' 人ル `。 三ミヽ、 7' レ~' .、_..,,ツ//ヾ、 _,."彡i 三ミヾ、ヽ ,-'、 /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ 三ミヾ、ヽ -' r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \\ \ \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" \\ \ `ー-'=ニ=ー~》 \\ \ 《 \\ \ _,,_ -'' \ !! | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ !! _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、. ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' ■横取り その2 |i|i |i| i|i |i i|i |i| i|i |i| |i| ∬_,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、 . ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル'、 ____ ,. -‐ァ ─ - _人人人人人人人人人人人人_ ─ -/ / | = == > じゃじゃーん!! <--  ̄ / /_/ _,,.. -‐ァr > おまいらには渡さん!!! < />''"´  ̄`゙''< //  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄\rァ'´ ̄| /, `'く イ__ 仮にも魚型の食べ物だしね!>ハ<.,_」/ /|__ ,! , ∨ /ソ`7 |__/ァト、__/ /| _ / ! ! ! ____ __ ∬_,,ノ .! r '∨ イ ! ,ハ〈/ /_ ハ`,' , |\| ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i ',ゝ、 ⊂⊃`''´ ァテr/ / ハ = == /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ===' 、 .∧ , ‐- 、'ヽ'イ|/レ'Y{ 三三 r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡|--  ̄`ヽト 、 l `ソ⊂从 }X{_,. -‐ ''" ̄7'\ノ i )/iy)、)'、,-ー'"___ rイ ` .、,_,,.. イ>ァ''"´ /,'/ `ー-'=ニ=ー~ > パシィッ!! _,.イ |\__/ァ''"´ / ! |>ーrr‐'" ヘ \ /´ /´ヽ; レ' ! |八 || V\| ̄ ' / `ソTこ´ | / __ \Yこリ; イ! rノ ∨´ ̄∨{`' 、;;__/ ̄ \\イ|| i/ / く ̄>iフ ∨ヽ| ' / )/ム_」 _,,_ -'' \ !? ゆ!? | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、 . ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノU {⌒`) Y.i ! / {⌒`) u|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' ■横取り その3 |i|i |i| i|i |i i|i |i| i|i |i| |i| ∬_,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、 . ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' ,. -───-- 、_ rー-、,.'" `ヽ、. うー♪ _」 i _ゝへ__rへ__ ノ__ `lく `i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ \ ゝイ/__,,!ヘ ハ ト,_ `ヽ7ヽ___ }^ヽ、 .r'´ ィ"レ'ノ‐! ヽ ! レ ヽ-ト、ハ〉、_ソ ハ } \ /ヽ/ ハ ⌒ ,___, ⌒ )/| ハ / }! i ヽ./ / ハ ! /// ヽ_ ノ /// / / |〈{_ ノ }⌒Y⌒Yハレ!ヽ、 //レ'ヽハヘノ⌒Y⌒Y´ `⊥ー-.⊥´ /│ヽ / |\ .._,, _..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ !! | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ !! _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、. ノ rー''7 ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、 !イ´,'イ ノ//{⌒`)//Y.i ! / //{⌒`)//|| i、| ( ,ハ" ` ̄ "ノ人 (" ` ̄ " []ノ i ,)、.ヘ,、)― ‐'´''レヽ ー―――'レル' ■グレたプチゆっくり霊夢 ┏━━━━━━┓ ┃雄雨苦痢連合┃ ┣━━━━━━┛ ┃. . ┃ ____ _____ ┃ /ノ /(ミミ 彡ミ彡 ミ| | | |____ | ヾヽイ人/巛ル ./ | \\ \ /▼=▼)| i、| // / .\\ \(" ワ "[]ノ i// / -―/|\__\---------ノ ノ /フVΛ|冊呈ロ呈ロロ言 \O | | |//|| |\○ ̄| ̄|二二 |O =3ブベベ \\// ̄ ̄ ̄ ̄\\// ■レミリアとプチゆっくり . _ __.. r , -`―'- 、イ、 わーい♪.. イi イ人ルレ ン、.. /ヒン__ ヒン)| i、 .(" ヽノ " []ノ i ,. `ー―――'レル' rー-、,.'" `ヽ、. うー♪ _」 i _ゝへ__rへ__ ノ__ `l く `i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、 }^ヽ、 .r'´ノ\ ゝイ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ7ヽ___ 、_ ノ ハ } \ ~ /ヽ/ r'´ ィ"レ´ ⌒ ,___, ⌒ `! i ハ / }! i ヽ ~ / / ハ ハ/ ! /// ヽ_ ノ /// i ハ 〈〈{_ ノ } _」 ~ ⌒Y⌒Y´ノ /l ハノ i ヽ⌒Y⌒Y´ 〈,.ヘ ヽ、 〈 i ハ i 〉 ノ レ^ゝi>.、.,_____,,...ィ´//レ'ヽハヘノ ■2段ゆっくり _ __ r , -`―'- 、イ、 イi イ人ルレ ン、 /ヒン ヒン)| i、| _〈" ワ " []ノ i_____ ,´ _,, '-´ ̄ ̄'レル、_ イ、 'r ´ ヽ、ン、 ,'==i/ イ人レ\_ル==', i i イi (ヒ_] ヒ_ン ) ヽイ i | レリイ" ,___, " .| .|、i .|| !Y! ヽ _ン 「 !ノ i | L.',. L」 ノ| .| | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ ■プチアリス ___ / =ニニ二ニヽ、 / i//l/lノヽ ヽ / /ヒン_ ヒン ヽ! l l/ " ヽノ " ! i从イ、 ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ___ / =ニニ二ニヽ、 / ι i//l/lノヽ ヽ . / ν /○ _ ○ヽ! l l/ ∥ / | ii ! i从イ、 ー' ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ _人人人人人人人人人人人人人人_ > ゆ っ く り し て い っ て ね ! <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ ___ / =ニニ二ニヽ、 / ι i//l/lノヽ ヽ / ν /ニ= _ =ニヽ! l l/ U / | U ! i从イ、 ー' ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ___ / ==ニニ==ヽ、 ./ i//l/lノヽ ヽ / /ヒン ヒン ヽ! ウッス! l l/ " )~( " ! i从イ、 ノ /~r'ニ二ニヾ ヽ, ノ rイ/,_,λ イ,、ヽヽ レゝノirヒンヽ/ヒンイイノ', ,イル" ヽニ ' リ ヘ iゝ かわいいアリスでーす (iハルト、 .__,. ,イムイレイノ /~r'ニ二ニヾ ヽ, ノ rイ/,_,λ イ,、ヽヽ レゝノirヒンヽ/ヒンイイノ', ,イル" ヽニン リ ヘ iゝ (iハルト、 .__,. ,イムイレイノ ■ヲタ ___ / =ニニ二ニヽ、 ./ i//l/lノヽ ヽ / /ヒン_ ヒン ヽ! l l/ " ヽノ " ! i从イ、 ノ / ( )) )))[]___.| | まりさ命 ヽ|[] .|_|______) \_(__)三三三[□]三) /(_)\ | |香霖堂| / / (_____);;;;;/;;;;;;;/ (___[)_[) ■プチプリズムリバー三姉妹 , - 、 ´,_)ノ ,__,_/_,_,ヽ_,_,_,, ヽ` ̄ ̄ ̄[_i/ , ´ ̄ ̄⌒ ̄ ̄`ヽ, _人人人人人人人人人人人人人人人_ ノノ- レル -ノ レ ‐ノ ! > ルナサ!!! < !イ! ┰ ┰ iナ !  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ ル( ~‐ ノル' `.ー--‐'"´ 、. , -○- _,__,/``ヽ_, _,、 ヽ`_======[_i/ , ´ ̄ ̄⌒ ̄ ̄`ヽ, _人人人人人人人人人人人人人人人_ (、ヽi-ヽノ-レゝノ i > メルラン!!! < iノヽi ・ ・ メiイiノ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ `)イノ.""∀ "" .ノ(iゝ (レノ `.ー--‐'"´ ノル ,☆ Ξ ,__,_/_,_,ヽ_,_,_,, ヽ` ̄ ̄ ̄[_i/ / ⌒ ̄⌒` 、 _人人人人人人人人人人人人人人人_ / ノ- リル-ヽノ ヽ > リリカ!!! < iヽi ヒン__ヒン アゝi  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ ヽi " ヽノ ".ノi,ノ `.ー--‐'"´ ⌒, │ ソ フ_ ニ .| 十``  ̄). 人 て ´__) ん しα  ̄ / \ _人人人人人人人人人人人人人人人_ > プリズムリバー三姉妹!!! <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ , - 、 、. , ´,_)ノ -○- ,☆ Ξ ,__,_/_,_,ヽ_,_,_,, _,__,/``ヽ_, _,、 ,__,_/_,_,ヽ_,_,_,, ヽ` ̄ ̄ ̄[_i/ ヽ`_======[_i/ ヽ` ̄ ̄ ̄[_i/ , ´ ̄ ̄⌒ ̄ ̄`ヽ, , ´ ̄ ̄⌒ ̄ ̄`ヽ, . / ⌒ ̄⌒` 、 ノノ- レル -ノ レ ‐ノ ! (、ヽi-ヽノ-レゝノ i / ノ- リル-ヽノ ヽ !イ! ┰ ┰ iナ ! iノヽi ・ ・ メiイiノ iヽi ヒン__ヒン アゝi ル( ~‐ ノル' `)イノ.""∀ "" .ノ(iゝ ヽi " ヽノ ".ノi,ノ `.ー--‐'"´ (レノ `.ー--‐'"´ `.ー--‐'"´ ノル ■三原則 ・食う _,,_ -'' \ むーしゃ♪むーしゃ♪ | ;ノ´∨\ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 ノ rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノヒソ ヒンY.i ! /ヒン ヒン) | i、| ( ,ハ";)~。・ノ人 .(" ;)~。・ "[]ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´''レ `ー―――'レル'・寝る _,,_ -'' \ Zzz.... Zzz.... | ;ノ´∨\_,. -‐ァ _ __ _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r , -`―'- 、イ、 ノ rー''7コ|_,‐"リ´V、!__ハ イi イ人ルレ ン、 !イ´,'イ ノ _ _,Y.i ! /_ _, | i、| ( ,ハ" ー "ノ人 (" ー "[]ノ i ,)、 .ヘ,、)― ‐'´'レヽ `ー―――‐レル'・遊ぶ _,,_ すりすりって -'' \ きもちい~ね♪ | ;ノ´∨\_,. -‐ァ_ __ )) _,.!イ,.ヘーァ'ニハ'ヽ r , -`―'- 、イ、 ノ rー''7コ|_,‐"リ´vイ!i イ人ルレ ン、 (( !イ´,'イ ノヒソ _ ヒン|ヒン _ ヒン)| i、| )) ( ハ///ヽノ//|//ヽノ///[]ノ i (( ,)、 .ヘ,、)― ‐'´ `ー―――'レル' | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', ir-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi rr=-, r=;ァ .| .|、i .|| `! !/レi' rr=-, r=;ァ レ'i ノ !Y!  ̄  ̄ 「 !ノ i | ,' ノ !  ̄  ̄ i .レ' L.',. 'ー=-' L」 ノ| .| ( ,ハ 'ー=-' 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ やっぱり食う寝る遊ぶは 「遊ぶ」が子供らしからぬ チビッ子の3原則だよな 気がするんだが… ■愛娘 || ∬ _,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽ r'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ _,,_ -'' \ | ;ノ´∨\_,.-‐ァ _ __ _,.!イ,ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、ノ rー'7ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、!イ´,'イノ//{⌒`)//Yi! i//{⌒`)//||i、| ノ ,ハ." ` ̄ ".ノ人 i" ` ̄ "[]ノ i ,)、ヘ,)、____,,'' レ ヽ ヽ、____,,''レル'どうやって鯛焼き取るのか これも大人になる為の勉強よお手並み拝見といこうか | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', ir-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi rr=-, r=;ァ .| .|、i .|| `! !/レi' rr=-, r=;ァ レ'i ノ !Y!  ̄  ̄ 「 !ノ i | ,' ノ !  ̄  ̄ i .レ' L.',. 'ー=-' L」 ノ| .| ( ,ハ 'ー=-' 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ , ' ´ ̄  ̄ ヽ、 ~ Σ,ィ_,,r-^ー^- ,ィ、_ヽ,、 ~ /`-ィヾ',イレヽイノ.ルヽiイ /⌒iヽ、〈rヽゝイ! ⌒__⌒ `iイノ,-‐、ノ .) えさゲット~♪ ノ("" `ー' ""从 i `Y´ ~ ル.`.ー--‐'"´ルヽ ~ || ∬ _,, ∬_..,,ノ//ヾ、 _,."彡i ~ /(( )`y'、)、ソ、y)',, 彡ヽr'=、 .iy'ソ')'y)、ソ、),,'彡| ~ \ノ i )/iy)、)'、,-ー'" `ー-'=ニ=ー~ ~ _,,_ て -'' \ そ | ;ノ´∨\_,.-‐ァ _ __ て _,.!イ,ヘーァ'ニハ'ヽ、ヘ,_7 r, _,`ィvr、'_-、イ、そノ rー'7ヒン,--、ヒン)、!__ハ イiヒン,--、ヒン)レン、!イ´,'イノ//{⌒`)//Yi! i//{⌒`)//||i、| ノ ,ハ." ` ̄ ".ノ人 i" ` ̄ "[]ノ i ,)、ヘ,)、____,,'' レ ヽ ヽ、____,,''レル'…この発想は無かったわ ある意味勉強になったな | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', ir-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi rr=-, r=;ァ .| .|、i .|| `! !/レi' rr=-, r=;ァ レ'i ノ !Y!  ̄  ̄ 「 !ノ i | ,' ノ !  ̄  ̄ i .レ' L.',. 'ー=-' L」 ノ| .| ( ,ハ 'ー=-' 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / , ヘ,)、 )>,、 _____,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ ■特訓 ┌───┐│ │ _ __│ │ r , -`―'- 、イ、│ Σイi イ人ルレ ン、 え~い!│ │/ヒン__ ヒン)| i、|│ Σ(" ヽノ " .[]ノ i│ │`ー―――'レル' '⌒'Y'⌒'│ 的 │ __,,_│ │ / `フ│ │ r‐- .,_/∨`ノ; i│ Σ7_,ヘ、/'ハニ'ィーヘ、rヽ!.,_ くらえ~!│ Σハ__!、V`リー;,_レヾ''ーァ .│ │! i.Yヒソ_ ヒン,ゞイ`、`ト、!│ Σ 从" ヽノ "ハ、 )'│ │''ルレ'`ー -‐(,ヘ.、( '⌒'Y'⌒'└───┘ あいつら何してんの? MUGEN用の特訓だってよ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', ir-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi rr=-, r=;ァ .| .|、i .|| `! !/レi' rr=-, r=;ァ レ'i ノ !Y!  ̄  ̄ 「 !ノ i | ,' ノ !  ̄  ̄ i .レ' L.',. 'ー=-' L」 ノ| .| ( ,ハ 'ー=-' 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レんじゃお前付き合ってやれよ お前が揉んでやれよ霊夢戦車で ゆゆゆっくりり使って 各キャラ紹介文 プチゆっくり プチゆっくり1
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1823.html
里からそう離れていない森の中、人一人分くらいの高さの小さな崖の斜面に不自然な穴を発見した。 崖下の地面の高さに洞窟のように開いているが、穴の高さはひざよりも低い。 申し訳程度に葉っぱが詰まれた入り口の内側には、葉のついた枝が何本も立てかけてあり、 枝の下には結構な数の石が置かれ、枝がずれたり倒れたりしないように固定している。 土の見える斜面にそこだけ葉っぱが敷かれているので、入り口こそバレバレであるが 枝の数はそれなりに多く、日中でも中は暗い為奥の方を覗き見ることが出来ない。 この様な偽装を行うのはゆっくり位なもの、間違いなくゆっくりの巣だろう。 耳を済ませてみるが、中からゆっくりの声は聞こえてこない。 内側から枝が立てかけてあるので、少なくとも中に1匹もゆっくりが居ないと言う事は無いはずだが、 1匹しかいないのか、パートナーに留守を任せて餌集めにでも出かけているのだろうか。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ!ゆっくりしていってね!」 巣穴の中に呼びかけてみると返事が返ってきた。在宅のようだ。 巣の中からぽよんぽよんとゆっくりの跳ねる音が聞こえ、 少しするとゆっくりの舌が入り口の枝を内側から外し始めた。 見つかって餌をたかられても困るので、すぐ側にある木の陰に移動し様子を見ると、 枝を外し終えた1匹のまりさがぽよんぽよんと巣から飛び出して来た。 先ほどの返事も1匹分しか帰って来ていないので、巣にはこのまりさしか居ないのだろう。 まりさは辺りをきょろきょろと見回すが、声の主は見当たらない。 首をかしげるかのように体を傾け、眉をひそめて「ゆ~?」とつぶやくとまた巣に戻って行った。 体を使って、巣から出るときに踏み散らかした葉っぱを出来るだけ元に戻し、 外した枝も舌を使って器用に立てかけて行く。 その作業はお世辞にも速いとは言えず、枝が元通りになるまで数分は掛かっている。 まりさが入り口を塞ぎきり、奥に跳ねていった所で巣の前に戻る。 見つからない相手を探すまりさの様子は滑稽なものだった。 もう一度呼び出せばまた見られるだろうか、再度呼びかけてみる事にする。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆうっ?ゆっくりしていってね!」 すぐに木の陰に隠れると、再びまりさが跳ねてくる。ゆっくりにしては早く跳ねており 急いでいる事がわかるが、入り口の枝が多い為中々出て来れない。 しばらくして、少し息を切らしながら出てきたまりさはきょろきょろと声の主を探すが、 やはり木の陰に隠れている相手を見つける事が出来なかった。 「ゆーっ!なんなの?ゆっくりでてきてね!」 不機嫌そうに呼びかけるも一向に現れない相手に、まりさはぷくぅぅと頬を膨らませると巣に帰って行く。 何度も入り口を戻すのはゆっくりにとって楽な作業ではないが、それでも外敵に襲われるよりは良いのだろう、 もたもたとした動きではあるが、しっかりと入り口を封鎖して奥に戻って行った。 穴の中からは「ゆーっ!」と言う苛立ち気味な声と共に、ぽいんぽいんと饅頭が跳ねる音が聞こえて来る。 ストレスでも溜め込んでいるのだろうか、名前の割にゆっくりしていない生き物だ。 さすがに3度も同じセリフでは警戒されるかもしれないので、言葉を変えて呼びかける。 「ち────んぽっ!!」 「ゆうぅーっ!なんなの!?」 言うや否や、まりさは乱暴に跳ねながら入り口に向かい、枝を無理矢理引っこ抜いては投げ捨てて行く。 体を膨らませて威嚇状態のまま飛び出すが、またも姿を見せない声の主にまりさは声を張り上げた。 「かくれてないで、でてきてねっ!ゆっくりできないみょんはいたずらをやめてね!」 ちーんぽ、と言えばみょんなのだろう。居もしないみょんに対し威嚇を続けるが誰も現れない。 まりさは顔を真っ赤にして、「むぅぅーっ!」と地団駄を踏むように跳ね続けるが、 誰も出てこないとわかると再び巣に戻って行った。 入り口前の葉っぱには手をつける気も起こらず、乱暴に捨てた枝をおざなりに立てかけて奥に向かう。 未だに地団駄を踏んでいるのだろう、時折ぼいんぼいんと跳ねる音が聞こえる巣穴に4度声を掛けてみる。 「んほおーっ!まりじゃ!愛しいまりじゃ!二人で愛の金字塔を建立しましょうねーっ!!」 「ゆっくりじねっ!ありすとはゆっくりしないよ!」 さすがにありすでは無理か。しかも「ゆっくりできない」ではなく「ゆっくりしない」とまで言われた。 名乗らずともありすと断定されるあたり、ゆっくりの間でも変態キャラで通っているのかと関心するが、 今はありすよりまりさである。 鼻息荒く「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」と繰り返すまりさのプライドをくすぐってみる。 「まりさは全然ゆっくりしてないね!」 「ゆ…ゆがっ!?」 「ゆっくりしてないね!ゆっくりしてぬゎいねぇぇ~!」 「だまれぇぇっ!」 突然の指摘に頭に餡子が上ったまりさは、一刻も早く声の主を見つけようと入り口に突進し、 そのままの勢いで立てかけてあった枝に「ゆべっ!」と衝突してしまった。 反動で後ろにごろんと1回転するが、余計に怒りが高まったのか、八つ当たりするかのように 枝を固定する石を乱暴に蹴散らし、体当たりで枝を跳ね除けながら飛び出して来る。 「ゆふーっ、ゆふーっ!ゆっくりしないであやまってね!まりさはゆっくりしているよ!!」 息を切らし、全然ゆっくりしていない様子で、自分はゆっくりしていると主張するまりさ。 それでも現れない声の主に、じたばたと暴れながら泣き出してしまった。 「ゆぎいぃっ!なんでかくれ゛でるのお゛ぉぉぉ!?ゆっぐりさぜでよお゛ぉぉ! ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁん!」 わんわんと泣いて、その場から動こうとしないので、足元にあった石をまりさの向こう側に放り投げる。 人間の居る方向とは反対側に着地した石の音に、まりさは音の主がそちらに居ると確信し、 「ゆゆっ!そっちにいるんだね!もうあやまってもゆるさないからね!」 と音のする方に跳ねていったが、居るはずの無い相手を見つけられるはずも無く 数分もするととぼとぼと帰ってきた。そのまま巣の入り口に入るが、葉っぱも枝も元に戻さず 巣の外側に振り返ってじっと動かない。 「もうおこったよ!ぜったいにみつけてやるからね!」 入り口を塞ぐ枝が邪魔で、巣の外に出るのに時間が掛かると気がついたようだが、 自分が姿を見せている事でいたずらの犯人が現れなくなるとは考えていないのだろう。 どうしたものかと辺りを確認したところ、遠くの木々の間にゆっくりれいむの姿を見つけた。 まりさの視界に入らないようにれいむに近づき声を掛ける。 「やあ、ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね!にんげんさんはゆっくりできるひと?」 「ああ、ゆっくり出来るよ、とてもゆっくりできる方法を知ってるからね」 「ゆゆ?れいむにもおしえてね!れいむもゆっくりしたいよ!」 ゆっくり出来る方法に興味津々のれいむはぴょんぴょんと飛び跳ねて催促してくる。 そのれいむを空中でキャッチし、遠くの穴の入り口で頬を膨らませているまりさを指差して見せてやる。 「ほら、あそこにまりさが居るだろ?あのまりさに元気良く挨拶すると とてもとてもゆっくりした巣に招待してくれるんだ」 「ゆゆっ!れいむもしょうたいされたい!」 「ああ、ゆっくりしておいで」 とれいむを放してやると、一直線にまりさの元に向かって行く。 程なくしてまりさの前に到着すると、そのまりさの後ろに巣穴が続いているのが見えた。 これが人間の言っていたゆっくり出来る巣なのだろう。期待が膨らんだれいむは、 いつも以上に元気な挨拶をまりさに贈った。 「ゆっくりしていってね!!」 「お…お…」 「ゆ?」 突然ぶるぶると震えだしたまりさに、れいむは首をかしげる。なんで巣に案内してくれないのだろうか。 「ゆっくりしていってね!!!れいむをすにあんないしてね!」 「おまえかぁぁぁ!」 「ゆべえっ!」 目の前のれいむをいたずらの犯人と判断したまりさは、怒りに任せてれいむに突進した。 れいむの顔面の中央、鼻っ柱にあたる部分を突き上げるように自分の体をぶつけると、 後ろに突き飛ばされたれいむは痛みに顔を歪ませ、我慢できずに泣き出してしまう。 「ゆ゛うっ!?いだい゛い゛ぃ!な゛んでごんなごどずるの゛お゛ぉぉ!?」 「うるざい!ゆっくりできないれいむはゆっぐりじねぇぇ!」 相手がひるんだとみるや、まりさは大きく跳ねてれいむの頭上に飛び乗ると、 そのまま何度も跳ねてれいむを押しつぶし始めた。 「ゆ゛べっ!やめ゛っ!や゛め゛でっ!」 「ゆっぐりじねっ!ゆっぐりじねっ!ゆっぐりじねっ!」 まりさが跳ねる度にれいむは口から餡子を吐き出し、やがて餡子が足りなくなったのか痙攣を始める。 このまま放っておけば死ぬだろう。もう十分と判断したまりさはれいむから飛び降り、 ゆひゅー、と満足げに息を吐いた。 「ゆっぐり…じだがっっだ…」 「まりさにいたずらしたけっかがこれだよ!れいむはあのよでゆっくりはんせいしてね!」 もう自分のゆっくりを邪魔する奴は居なくなったと、安心したまりさは意気揚々と巣に戻る。 荒れたままになっていた葉っぱを入り口の前に積みなおし、散らかした石を戻して 丁寧に枝を立てかけて行く。 これで安心と巣の奥に跳ねて行った所で、もう一度声を掛けてみた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ、ゆぅっ!?」 いたずらをするれいむは退治したはず。何が起こっているのかわからず混乱したまりさは、 またゆっくりと枝を外して飛び出したが、そこに居るのは先ほど踏み潰したれいむのみ。 れいむはもう、うめき声すら上げる事が出来ずにぷるぷると震えている。 「ゆ、ゆぅ…?」 自分が踏み潰した事で、れいむがもう死を待つだけの姿になっている。 さっきは夢中だったが、同族殺しを目撃されていたら自分も殺されてしまう。 「ま、まりさがわるいんじゃないよ、れいむがいたずらするからだよ!」 誰にともなく言い訳をしたまりさは、そそくさと巣に入って行く。 もたもたと枝を戻している間に、れいむの震えは止まり、まったく動かなくなった。 れいむの死体を掴み上げて、巣の入り口の枝の目の前に置いて声をかける。 「れいむを殺したまりさはゆっくり出来ないよ!」 「ゆ、ゆうっっ!?」 突然の指摘にまりさはパニックに陥る。誰かに目撃されていたのだろうか。 それでもれいむのいたずらを説明すれば許してもらえる、 そう判断したまりさは巣から出ずに説明を試みる。 「ま、まりさはわるくないよ!れいむが…」 「もうゆっくりさせないよ!れいむのお化けがまりさに会いに行くからね!」 「ゆひっ!?お、おばけはこないでね!おばけはあっちにいってね!」 化けて出ると聞いた途端、まりさはひどく怯えだした。 ゆっくりにも幽霊が出るって風習があるのだろうか。 「だめだよ、れいむはもうまりさの後ろまで来てるよ」 「ゆひいっ!!!」 まりさは顔面蒼白になって固まり、振り返る事が出来ない。 誰も居ないはずの後ろ側に気配を感じ、背筋に強烈な寒気が走る。 声が巣の外側から聞こえるのだがパニックになったまりさには正常な判断が出来ない。 「まりさぁー、れいむと一緒に地獄に行こうねぇぇ~っ」 「い゛やだぁぁぁぁっ!ゆっぐりざぜでぇぇー!」 れいむがお化けになって自分を殺しに来た。圧倒的な恐怖に支配され、 まりさは一刻も早く暗い巣穴から出ようと枝を外し始めるが、 恐怖で震えた舌ではうまく枝を掴む事が出来ない。 「ゆ゛っゆ゛ぅっ、だして!だしでっ!」 焦りながらもまりさは、枝を固定する石をどかして行く。 支えを失った多くの枝がばらばらと倒れると、目の前にれいむの死体が現れた。 「ゆぎゃぁぁぁ!なんでぇぇぇぇぇぇ!?」 自分の後ろに居ると言ったれいむが、いつの間にか巣の外へ先回りしていた。 逃げ場を失ったまりさは跳ねる事も出来ず、ずりずりと後ずさりする。 れいむの死体に目が釘付けになり、その後ろに居る人間には気付いていないようだ。 死体れいむの後頭部をわっしとつかみ、左右にがくがくと揺らしながら巣穴に押し込み、 ゆっくりとまりさに近づけて行く。 「ま゛~~~~り゛~~~~ざぁ~~~~!」 「………!!」 ゆっくりらしからぬ異常な動きで迫って来るれいむのお化けに、 恐怖が限界に達したまりさは白目を向いて気絶してしまった。 見ればあごにあたる部分から砂糖水を漏らしている。恐怖のあまり失禁までしたようだ。 死体のれいむを巣の中に残したまま、石を集めて巣穴の入り口を塞ぐように積み上げ 土や枝で石の隙間を埋めた。これをゆっくりが中からどかす事は出来ないだろう。 気絶から立ち直ったまりさが入り口を塞がれた真っ暗な巣穴で、 自分が殺したれいむと一緒だと知った時どんな顔をするだろうか。 これからのまりさの様子を確認する手段がないのが残念だが、 暫くしたら石をどかして中の様子を見る事にしようと、帰路についた。 おわり。 その他の作品。 ゆっくりいじめ系791 ゆっくりと瓶 (fuku2335.txt) ゆっくりいじめ系813 赤ちゃんのお帽子 (fuku2368.txt) ゆっくりいじめ系822 ドスの中身 (fuku2386.txt) ゆっくりいじめ系851 どちらかのお帽子 (fuku2437.txt) ゆっくりいじめ系873 べたべたのお肌 (fuku2467.txt) ゆっくりいじめ系940 三角の頭巾 (fuku2628.txt) ゆっくりいじめ小ネタ151 みょん語体 (fuku2670.txt) お帽子の人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1913.html
※人間がゆっくりに負ける描写を含んでいます。by管理人 どこまでも高い空は、眼にしみるような青に傾き始めた陽の橙を含ませて頭上にあった。男は両腕を天に上げ、大きく伸びをした。 午前のうちに畑仕事も含めた家事を済ませてしまったので、軽い昼寝を取ったのだが、目が覚めたら子供が家の中にいなかったので、外に出てみたのだった。 家から離れる時には必ず一声掛けるように言ってある。尻叩きの恐怖を乗り越えられるほどの反抗期には達してないから、恐らくは家周りの畑にいるに違いない。 多分虫の観察でもしているのだろう。死んでしまった妻に似て、好奇心が旺盛な息子だった。 「おーい、ぼぉずぅー」 天高く声を上げると、間をおいて「とぉちゃーん」と声が家の裏から聞こえてくる。案の定、だった。 くだんの場所に近づいていくと、子供とは別の声が混じってきた。小さくせわしない声が複数。何かを叫んでいるようだ。 裏の畑には茄子が生えている。去年はキャベツを植えた場所だ。なかなか良い生育を見せ、秋茄子も豊かに実っていた。 二ヶ月前に剪定したとはいえ、それなり背丈を林立させた茄子の間に、隠れるようにしゃがんでいる子供。可愛らしい背中が丸まっている。小さな声の群れは、その足下から飛び上がっていた。 「何やってる?」 のぞき込んでみると、小さなゆっくりが三匹。レイム種だ。 「いだいよぉおおおお!!」 「なんでぞんなごどずるのぉおお!!」 「やべでぇえええぇえええ!!」 三者三様に定型文の悲鳴を上げている。 「えへへ~」 子供は得意げに父親を見上げてくる。男もにっこりと笑って応える。 「捕まえたのか」 「うん! えっとね、畑でね、荒らしてたからね、取ったの!」 横に眼を移すと、なるほど、朝の収穫を免れた小ぶりの茄子が食い散らかされている。ついでにもう一匹の子ゆっくりらしきものも散らかっている。 お手柄だなと、男は子供の頭を撫でた。子供は嬉しそうに歯を見せて、子ゆっくりを再びいたぶりに掛かる。 「「「びぎゃああああああ!!」」」 無邪気な笑顔を向けられて、子ゆっくりは絶望の三重奏を弾き始めた。当然だろう、今までされたこと、そしてこれからされることを思えば。 これからのことは簡単に推測できる。傍に未来の姿があるからだ。 先ほど「子ゆっくり『らしき』」と表現したのは、それが原型を判断しにくいほどにバラバラだったからである。 かなり念入りにちぎったようだ。泥に混じったあんこにくっついているものが赤いリボンの破片であると、かろうじて推定できる程度に。 恐らくは少しずつ少しずつ、端っこからむしっていったのだろう。叫び声が高くなりつつ、そしてある時点から弱くなりつつあるのを聞きながら。 目の前の惨劇に、他の子ゆっくりは逃げだそうとしただろう。しかし、できなかった。恐らく底面部をえぐられているからだ。 現に今も身体をおこりのように震わせるばかりで、寸分も移動していない。そして、お漏らしと思わしき液体と共に、接地面から餡が少量流れている。 ゆっくりのいたぶり方を心得ている我が子に、男は一種誇らしげになる。足に当たる部分を焼いたり、指でえぐったりして逃げないようにしておけば、安心して虐待を楽しめる。 「えいっ、えいっ」 「ゆ、ぎゃ、やべぶっ、ぷぎゅっ!!」 今、子供は子ゆっくりにデコピンをしている。何度も、執拗に。 たかが指の一撃一撃に過ぎないが、生まれたばかりの薄い皮にとっては、ハンマーに殴られることに等しい。 内部に対するダメージも相当だろうが、身体のところどころが欠けている。衝撃に耐えきれず、削りとられてしまったのだろう。 「もうやべでぇえええええ!!」 「なんでぞんなごどずるのぉおおおお!!」 徐々に欠損し、死に近づいていく姉だか妹だかを見て、叫ぶ他の二匹。その姿もやはり虫食いだらけになっている。(漫画のチーズみたいだna)と男は思う。(あ、眼が飛んだ) 「れ、れいぶのおべべがああぁあああ!!」 「べいぶぅううううう!!!」 「やべでええええぇえ、ゆっぐりやべでぇええ!!」 ちっぽけな身体でよくもここまで、と思えるほどの声を上げて子ゆっくりは叫ぶ。空気の震えが男の脊髄にまで届き、快感を生んだ。 子供は片目を失ったゆっくりに対して、その手を止めない。得た快感をさらに得るためだ。たわめられた指は、もう片方の眼に標的を移す。 「っゆ、ゆっくりやめっ、ゆっくりやめてね!!」 目の前に指を接近させられて、ぶるぶる身体を震わせて懇願するが、かえって子供の嗜虐心を高めさせることに気づかない。 「ゆっくりやめっぎがぁああああぁああ!!!?!」 黒く輝いた豆粒のような眼は、黒々とした餡の穴に変わった。そのゆっくりに映る世界も、永遠に黒一色となることが決定した。 とはいえ、苦悶が長く続くことはないだろう。陽が落ちる前に、その命は落日する。ゆっくりと、徐々に削り殺されて。 子供が今度は言葉を奪おうと、口に向かって指を向けた時だった。 「ゆっぐがあああぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!」 ものすごい剣幕の声が少し離れたところから飛び出してきた。茄子の枝々が激しく揺れ、地面から土埃が起こる。その現象が子供の方へ怒濤の勢いで迫っていた。緑の葉の間から、紅白のリボンが覗く 成体サイズのゆっくりだった。 レイム種。ほぼ間違いなく子ゆっくり達の親だろう。 「ゆっぐりじねぇえぇええええっ!!」 眼を血走らせ、歯をむき出しにして子供に飛びかかった。子供はその鬼人の形相にすくんでしまい、動けない。親ゆっくりの歯が子供の顔をとらえる、 「ぐぶぎゃぁああああああぁあああああ!!!」 その前に男の足が間に合った。 間一髪、飛び込んだ男の蹴りが、親ゆっくりを吹っ飛ばし、その方向にある茄子の茎を複数なぎ倒した。 男はつかつかとそちらに歩いていく。 「ぐっ、がっ、ゆぎぎッ」 土にまみれた汚らしい饅頭は痛みで痙攣している。動くことはできないだろう。だが、殺意のこもる視線は男に向かっていた。怒りで真っ赤になった眼だった。 男も同じ眼をしていた。 後ろで親ゆっくりを呼び、案じる子ゆっくりの悲鳴が聞こえるが、委細構わず男はそれをつかみ、高く掲げる。 「ぅおらっ!」 そして地面に叩きつけた。 再び上がる絶叫。バックグラウンドで起こる子ゆっくりの三重奏も、一段大きくなる。 餡を口や鼻から漏らし、意識ももうろうとなって視線を向けることも叶わなくなったそれを男は拾い上げた。 「とうちゃん」 子供が涙ぐんで駆け寄ってきた。男は空いている方の手で頭を撫でてやる。 「ケガないか」 子供はコクコクと頷いた。段々と戻ってくる笑みを見て、男は安堵する。 亡き妻の忘れ形見である一人息子。万が一何かがあっては、あの世で顔向けできない。命に代えても守らなくてはいけないと考えていた。それを傷つけようとしたこのゆっくりは万死に値する。 次に男は、子ゆっくりの元へ歩む。腰を屈め、顔を近づける。 二匹の子ゆっくりが漏らすような悲鳴を出し、震え上がる。盲目となった子ゆっくりは、姉妹の様子から恐怖が近づいたことを知って、それに倣う。 「お前らのもう一匹の親はどこだ?」 言葉を掛けたものの、細かい振動を見せるばかりで何も答えない。口を開けたまま、あるいは閉じたまま、ガタガタしている。 男は苛立ちのこもるため息をつき、手に持ったモノを見せて言う。 「殺すぞ」 あまりにも簡素な台詞であり、だからこそ真意を明確に示していた。 子ゆっくりは、自分たちの親の命がこの返答に掛かっていることを理解した。いやが応でも。それで、無理矢理に言葉を外に押し出した。 「い、いがひ、いないっ」 「おとうざん、もう゛っ」 「ずっと、まえにっ」 しばらく要領を得なかったが、やがて得たい回答は得ることができた。父親にあたる親ゆっくりは、既に何かしらあって死んでしまっているらしい。 (ということは、こいつらも片親か) 幼くして親と死別する悲しさを、自分の子供は味わった。そして喪失感はずっと付いて回ったろう。男手一つで必死で育ててきたが、それでも子供には少なくない負担を掛けたに違いない。 男は顔を子供へ向けた。「坊主」 「なぁに、とうちゃん」 「こいつら、ちゃんと殺しとけ」 三匹の子ゆっくりが沈黙と共に青ざめる。瞬間、ワッと広がるような絶叫を上げた。 「どぼぢでぇえぇええええ!!」 「だずげでよぉおおおお!!」 「いやだぁぁああああああぁ!!」 涙とよだれと餡をまき散らしながら無様にわめき散らす糞饅頭を一べつし、男はきびすを返して家に向かう。子供は父親の言葉に素直に頷き、嬉しそうに虐待、あるいは虐殺に掛かった。 ――大事な息子を危険にさらしたクズどもに生きる資格はない。同じ境遇? ふざけるな、何も理解できねえくせに。お前らにできるのは、せいぜい息子の遊び道具になることだ。 ゆっくりがこの辺りの民家、畑を荒らしたという事例は今年に限ってほとんど聞いていない。親ゆっくりは手に持ったコレしかいないということだし、子供が襲われることはもうないだろう。 だから、こっちはこっちで安心して、たまった鬱憤を晴らさせてもらおう。 そうして、扉のノブに手を掛けたときだった。 「ひと思いに殺してやったらどうだ?」 唐突だった。反射的に振り返るも、誰の姿もない。 「誰だ」 返事はなかった。 「あァ、誰だよ? 俺がどうするか俺の勝手だろ」 やはり返事はなかった。 代わりに、たすげ、たずげで…と手の中の饅頭がうめき声を発し始めたので、口に拳を叩き込むと、ぐばひゃと声を出して、それ以降は意味ある言葉を発しなくなった。苦悶のうめきが相変わらずうざかったが。 「勝手か。確かにな」 再び声が掛けられる。若い男の声だった。いや、中年の女性の声にも聞こえる。相変わらず姿は見えない。 「しかし、どんな大義名分がある?」 「だから誰だよ! 饅頭相手にンなもんイラネーだろ!」 付近にそれといった障害物はない。家の周りにいるのかと裏に回ったが、やはり誰もいない。 「おい! どこだッ!」 返事は無かった。そして、それっきり、もう何もなかった。 父親の怒声に、しゃがんでいた子供が立ち上がって、丸くなった眼を向けている。それに対して引きつった笑顔で手を振ると、男は悶え苦しむ饅頭に拳を数発叩き込んでから、再び家の中に入った。 多分どこかの偽善者だろう。聞き覚えのない声だったから、よそ者がたまたま見かけて野次を飛ばしたとか、そんなのに違いない。所詮、隠れて陰からしか物も言えない小心者だ。放っておけばいい。 余計なストレスを投げつけられたが、さっさとまとめて発散してしまおう。 男は、テーブルに親ゆっくりを打ち遣ると、とりあえず釘と金槌を持ち出した。 数時間後。 部屋の中で満足の吐息が一つつかれた。 テーブルには、奇怪なオブジェ、あるいはただの生ゴミとも言えるものが存在していた。 放射状に伸ばされた皮が釘で打ち止められている。性器に当たる部分はえぐられ、代わりにくり抜かれた眼球が押し込められている。残された眼、その周りを囲むように、はずされたリボンが無理矢理皮に穴を開けて縫いつけられ、餡にまみれたぶざまな華を咲かせている。頭部には無造作に抜かれた髪の毛が、いびつに苗を植えた水田のように荒れ果てた様相を呈してる。そして、舌と口内には、色とりどりの待ち針が所狭しと生やされていた。 それでもしゃべることはできるし、片目自体も傷ついてはいない。自分の惨状を認識させ、様々な絶叫を上げさせるためには当然の処置だった。 砂糖水を掛けながら適度な再生を促し、死ぬか死なないかの間際を見極め、虐待の至福を長く味わう技術。どうやらなまってはいないようだった。……やや力を入れすぎてしまった感は否めないが。 ここしばらく人里に現れるゆっくりはいなかったので、知らず知らずのうちにフラストレーションがたまっていたのかもしれない。 飛び散った餡がテーブル一面に汚らしくこびりついている。これからこの上で夕食を取ることを考えると、もうそろそろケリをつけて綺麗にしておかないといけないだろう。 男は勿体をつけて金槌を振り上げた。瀕死の親ゆっくりにも見えるよう緩慢に。そして、とどめの一撃を振り下ろそうとした。 「失礼」 ぎょっとして、身体が硬直する。声の方向へ動く眼球が、さび付いた装置のようにきしみをあげる感触を生じさせた。 差し込む夕日で真っ赤になった窓辺。そこにぽっかりと黒い穴が空いていた。 丸いシルエット。……生き物? まさか。 「ゆっくり……?!」 「お察しの通り」 球体の身体。人語を発する人面。確かにゆっくりの特徴を備えている。 だがその姿は異様だった。 黒いと感じたのは夕日を背にしていたからではなかった。目が慣れてきてわかったが、身体そのものが墨汁をぶちまけたように真っ黒だった。 頭髪も同様に墨一色であり、ところどころからブラシ状の先端が突出していた。害虫であるイラムシの棘を連想させる。 そして片目だった。右目だけが開けられて、真っ直ぐこちらを見ている。左目側は長く伸ばされた髪が垂れており、恐らくは不自由なそれを隠しているのだろう。 見たことがないゆっくりだった。稀少種だろうか。いや、畸形? 「ずいぶん手間をかけたもんだ」 テーブルに眼をやり、何の感慨もなくその黒いゆっくりは言った。 「害獣を処分するならすぐ殺せばいい。人間への恐怖を刷り込ませるなら、生かして返すべきだ。そのどちらでもないのはなぜだ?」 「はっ、単なるストレス解消だよ。まさか饅頭風情が説教か?」 自称正義派のような物言いも神経を逆撫でたが、同族が死に瀕しているというのに平静な態度を取っていることが男の苛立ちをさらに増加させる。 「誰に言われようと事実は変わらないな。なるほど、自分の卑小さを紛らすために命を弄んでいるわけだ」 「お前は何なんだ? 不法侵入だろうが」 「一応大義名分はあるんだ、三つほど」 大義名分という言葉で、記憶がよみがえり、そして理解した。 「てめえだったのか」 家に入る際に掛けられた声。改めて思い返してみると確かに声色も同じものだ。 「人様にちょっかい掛けてただで済むと思ってんじゃねえよな」 金槌を握り直してすごむ。こいつは何か上から下にものを見ている気がする。ゆっくりのくせにだ。見ているだけで気分が悪い。 「一つ、無意味に虐待死された同族に対する復讐」 チラリと窓の外を見遣り、まるで動じないまま、黒ゆっくりは論弁を続ける。 「まあ、でもこれはどうでもいいんだ。こちらの群れのきまりでは、人間の領域に立ち入った者は何があっても関知しないことになってるのでね。要は付け合わせの理由さ。お前さんよりマシって程度の」 「お前、こいつらのリーダーか」 「とりあえずは」 「群れの仲間に冷たすぎるんじゃねえのか、ああ?」 黒ゆっくりが無い肩をすくめたような挙動を取る。男の腹のむかつきがさらに募る。 「二つ、捕食」 「あぁそうかい、それで畑荒らしか、人のもん横取りして盗人猛々しいなぁ!」 「違う違う。ゆっくりが農作物だけを食べるものだと、単純な頭で理解されても困るな。基本ゆっくりは雑食なんだ。人間ほどじゃないがな。で、肉も食う」 肉? 家畜は飼っていない。まさか食料庫の干し肉でも漁ったか!? 疑問を察したように、黒ゆっくりは答えた。 「人肉のことだ」 一瞬理解が遅れた。あまりのことに、それまで自分に占めていた怒の感情が一切吹きさらわれた。感情の空白の後、笑いが込み上げてきた。 「お前が? 俺を食う? はっ、饅頭が? 人間様を? ハハハッハハハハッ!!」 「なかなか美味かったな」 「……ハ?」 美味かった、だと? 「何を言ってる?」 黒ゆっくりは答えず、窓の外に再び眼を遣った。 そうだ、こいつは虐待死の復讐と言った……俺はまだ殺していない。殺したのは…… 「何を、食った」 夕日は落ち、外は暗くなり始めている。この時間になったら、家の中に戻るようにしつけてある。しかし、いない。 「まあ落ち着いてほしいな。お前さんも何か腹に入れたらいい」 「答えろッ!」 まさか、こいつは、まさか。 「牛乳などはどうだ? カルシウムも取れる」 「答えろぉおッ!!」 怒号が喉を張り裂かんばかりに発せられ、窓を響かせる。信じたくない、そんなはずがない、そんなはずがない! 黒ゆっくりは大仰に目を見開いて、何かに気づいた様子を演じる。 「ああ、そうか。怒るのも無理はないな。そう、まだお礼を言ってなかった」 黒いゆっくりは、ゆっくりと、黒く、言った。 「“ごちそうさま”」 視界が真っ赤に染まった。意味の為さない咆吼を吐き出し、男はゆっくりへ飛びかかった。 轟然と響き渡る破壊音。窓ガラスが割れ、窓枠は折れて、辺りに飛び散った。 そして、咀嚼音。飲み込んだその口から、言葉が発せられる。 「三つ、正当防衛。以上が、今回の殺人の大義名分だ」 男は見失った標的が後ろにいることを、ようやく悟った。首を押さえながら振り向く。手の下で、今黒ゆっくりが食べたものが欠損していた。頸動脈を含めた首の肉だった。 「ただのゆっくりでないことは理解できただろうに。どの程度の能力か確認もせずに向かってくるのは、何とも愚かだな。まあ、冷静さを失うように振る舞いはしたが」 湧き出す泉のように、男の手から赤い血潮が漏れていた。止めどなく抜けていく命の本流は、顔色を青ざめさせると共に意識を暗くさせていった。 「な、何なん、だよ、おまえ」 床に倒れ込む直前の、男の最期の言葉に、黒ゆっくりは、 「それは俺も知りたい」 素っ気なく答えた。 鉄さびの臭いが充満する暗闇の中、ただ片目だけが鬼火のように光り、浮かび上がっている。 「で、どうする?」 片目はテーブルに問いを投げる。 「…………」 返事はない。 ガラスが硬いものと軽く触れあう音。そして、水が飛び散る音が広がった。 「少しは回復したかな?」 「……ぉさ」 「もう少し砂糖水が必要か? うん、大丈夫そうだな。で、どうする?」 「……おさ……どうし…て」 「『長、どうして』? 何についての疑問だ? わからないな」 「……ど、うして、たすけ……」 「どうして助けてくれなかったの、か。今更その質問をするようでは、子供が死んでも仕方ないな」 軽く我が子の死を宣告されて、テーブルの上のものがビクリと震えたのが闇に伝わる。 「人間への警戒も群れのおきても十二分に通達したはずだが、お前はそれを子供に教えなかったんだろう。さて、先ほどの質問だが、『どうする?』。 生きたいか? 死にたいか?」 返事はまたもなかった。だが、沈黙こそが反応の気配を生じさせていた。黒ゆっくりは続ける。 「人間の領域に立ち入ったこと自体は罪に問われないし、子供が死んだのも子供の自己責任で片付けられるが……子供を無為に死なせたお前は、群れの中で冷たく見られても仕方ないわけだ。子供を失い、群れから阻害されて生きていく覚悟はあるか? しかもその傷だ、後遺症もありうるな。子供もできず、天涯孤独だ」 どうする? 沈黙が問いかける。 闇。 しばらくして、小さな声。かすれるような、引きつるような。その嗚咽は部屋の中から割れたガラスを通り、静かな夜風に消された。 黒ゆっくりは欠けた月の光を受けて、宙を飛び、屋根の上に乗った。そして、口をわずかに開ける。 遠くで犬の鳴き声が呼応した。しばらくして、呼びかけた本来のものが羽音を響かせて近づいてくる。 丸く、白い、淡い群青の毛髪を持った人面。 一羽、二羽、五羽、十羽と瞬く間に数を増やし、黒ゆっくりの前に集う。 二十数羽のレミリア種のゆっくりだった。人には聞こえない高音域の音波の合図を待って、近くに隠れていたのだ。 群れの長が指示を出す。 「畑と屋内にある『餌』を分割し、運搬しろ。分配は参謀パチュリーに従え。……それから、中にいるレイムには手を付けるな。そのまま死なせてやれ」 サッと夜の闇に散るレミリア種を片目に映し、黒ゆっくりは静かに言葉を置いた。 「なべて世は事も無し」 黒ゆっくり1 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1189.html
ミカン 「あー・・・冬はやっぱこれだな・・・」 炬燵の上には熱いお茶に煎餅、そしてミカン。冬の定番スタイルである。 半纏を羽織った男は一人茶を啜る、こんな寒い日は家でのんびり過ごすのに限る。 ドムドム・・・ 不意に戸に何か当たるような音が響く、はて?と男が戸口に向かうと 「ゆ!あいたよ!」 「ここはゆっくりできそうだね!」 「ゆっきゅり~」 「ぬくぬく~」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 そこにいたのはゆっくりだった。 大きいまりさとれいむが1匹ずつ、そしてそれらの赤ちゃんと思わしき小さなゆっくりが各種3匹ずつ。 どうやらこの饅頭一行は家族らしい、何のようかと男が考えていると 「ゆゆ!?なんでれいむたちのおうちににんげんがいるの!?」 「にんげんはさっさとまりさたちのおうちからでていってね!ここでゆっくりしたいならごはんをよういしてね!」 「ちょーだちょーだー!」 「まりちゃたちのためにごはんよういちてね!」 開口早々のおうち宣言、あまつさえ食べ物を要求してくるとは流石饅頭、そこにムカツク腹が立つぅ!! ここで潰してもよかったが、男もちょうど暇をしていたところなのでゆっくりたちを部屋へと上げることにした。 「ふむ、なら食べ物を用意してあげるからこっちにきなさい。ここよりも暖かいしね。」 「わかったよ!ゆっくりついていくよ!」 「おいしいごはんたくさんよういしてね!」 「れいみゅいっぱいたべりゅよ!」 「おねぇちゃんじゅりゅい!まりちゃだっていっぱいたべりゅよ!」 ワイワイガヤガヤやかましく男についていく饅頭一家。 途中、この一家に冬篭りをしないのかと尋ねたところ 「もりはたべものもないし、さむくてゆっくりできないよ!」 「これからはここでゆっくりするんだぜ!おじさんもまりさたちのけらいにしてとくべつにゆっくりさせてやってもいいんだぜ!」 俺まだ20なんだけどなぁ、男はぼんやりとそんなことを思う。 どうやらこの一家は越冬の準備をせず遊び呆けていたようだ。 そしていざ冬になり、にっちもさっちもいかず人里へと出てきたらしい、だらしねぇな。 「さて、それじゃミカンを食べさせてあげるから皆口をあけてね。」 「ゆっくりわかったよ!ゆっくりはやくおくちにいれてね!」 久々の食事にありつける、その思いにゆっくり達の目はキラキラと輝く。 そしてミカンを持った男の手が一家へと伸びた次の瞬間 「ばるす」 「「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!?」」 「「ゆゆゆゆゆ!?おとーしゃんおかーしゃんどーじだのぉぉ!?」」 男は手に持っていたミカンの皮を勢いよく絞り汁を飛ばしたのだ。 「ゆごおぉぉぉぉ!! い”だい”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃぃぃ!!!」 「まりさのおめめがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 まりさは激しく首?を振るように転げまわっている。 れいむに至っては顔面を畳に激しくこすり付けている、おぉ激しぃ。 そんな両親の奇行に恐怖したのか、あるいは潰されてはたまらないと思ったのか赤ちゃん達は部屋の隅で小さく固まっている。 「おとーしゃんたちはゆっくりこっちにこないでにぇぇぇ!!」 「そっちでゆっくりしててにぇぇぇ!!」 「「どおじでぞんなごというのおぉぉ!! ゆっくりしないでだずげてよおぉぉぉぉぉ!!!」」 うわぁ、赤ちゃんドン引きしてるよ、てか泣きはいってるし・・・ そうして暫らくこの苦しみは続いた。 「ゆはぁ・・・ゆはぁ・・・」 「くぉはぁ・・・くぉはぁ・・・」 数分後、ようやく痛みも和らいだようで2匹は落ち着きを取り戻した。 「いきなりなにするのぉ!!」 「ひどいことするじじいはさっさとしねぇ!!」 「ちょーだちょーだ! ゆっくちできにゃいじじぃはまりちゃちゃちにょおうちかりゃでてっちぇにぇ!」 「ゆっくちちないでちゃっちゃっとちんでね!」 ここで先程まで両親を見捨てていたちび達も手を返したように攻勢に出始める、現金なものである。 饅頭一家がぷくっと膨らんでプンプンと言いながらぼむぼむと跳ねている様は、中々に滑稽である。 しかし、この光景に水を差すように両親達が奇妙な声を上げた。 「・・・ゆ? なんで・・・?」 「ゆ? どうちたのおかーしゃん?」 「・・・うそなんだぜ?・・・どうして?」 「ゆうぅ? おとーしゃんもどーちたの? しゃっしゃとじじぃをやっつけようよ!」 「「どうじで れいむ(まりさ)のおめめが みえないのおおおおおおおお!!!???」」 「「ゆゆゆゆゆゆゆゆううううううぅぅぅぅ!!???」」 なんとこのゆっくり達、ミカンの汁で失明してしまったらしい。 んな馬鹿な、男がれいむを手に取り強引に目蓋を持ち上げる。 「ゆぎぃ!?」 どうやら目玉の表面が溶けてしまったらしい。人間でも確かに痛い、しかしまさかこれで失明するとは・・・。 そういえばゆっくりの眼球は寒天らしい、寒天の強度ではミカンの酸に耐えられなかったのだろうか? 「ゆべぇ!?」 「れいむぅー!?」 「「おかーしゃーん!!」」 うーんと唸りながら男はれいむを床に放り投げた。 れいむは見えないこともあり上手く着地できず、二転三転してようやく止まった。 「ゆっぐぢやべでぐだざいいぃぃぃ!!」 「もうまりざだぢにひどいこどじないでぐだざいぃぃぃ!!」 とうとう両親は泣き出してしまった、さっきまであんなに強気だったのに折れるのが何とも早い。 だが、これ以上こいつらを痛ぶって餡子が飛び散って汚れるのも面倒だ。 何より目が見えないなら、しばらく放って置いた逃げられはしないだろう。 男はそう判断し、次の獲物へと向かっていった。 「ゆゆゆ!? こっちにこにゃいでえぇぇぇ!?」 「ゆっくちちゃちぇてよおぉぉぉぉ!?」 「ゆー!?あかちゃんたちにひどいことしないでね!?」 「みんなゆっくりしないではやくにげてねえぇぇぇぇぇ!!!」 赤ゆっくり達は慌てて逃げ始める。しかし部屋の中ではそれも限界があり、あっというまに追い詰められてしまった。 「おねがいじまずうぅぅぅぅぅ、れいぶはどうなっでもいいでずがらあかちゃんたちにひどいことしないでぐだざいいいいい!!」 「まりざも!まりざもどおなってもいいでずがら! おねがいじまず、おにいざんんんんん!!」 「・・・ふむ、君達のお母さん達はああ言ってるぞ。いい親を持ったね。」 「ゆぅぅぅ、おがーじゃんありがおおぉぉぉぉぉ!!」 「まりじゃだちだずがっだよぉぉぉぉぉ!!」 ゆーんゆーん 途端始まる大号泣、なんとも感動的ではないか。 「「おに”い”ざんあり”がどう”ございまずうぅぅぅぅぅ!!」」 「「あ”り”がどお”ぉぉぉぉごじゃい”まずうぅぅ!!」」 男は一息つき赤ゆっくり達へと近ずく、ちび達は助かったものだとニコニコして男を見上げている。 そして手の届くほど近づいて、男はにこりと優しく微笑みを浮かべた。 「だが断る」 ピュピュッ 「「!!??? ゆぎゃあああああああああ!!!!!」」 「いぢゃいぃぃぃぃ!!」 「あぢゅいぃぃ!? あぢゅいよおぉぉぉ!!」 「ど、どうじだのおぉぉぉぉ!?」 「おにいさん!! ゆるしてくれたんじゃなかったのおぉぉぉぉ!?」 「ん?何が?」 「なにがじゃないよ”おぉぉぉぉぉ!!」 「あかちゃんだぢはゆるじでぐれるっていっだのに”いぃぃぃぃ!!」 「いやいや、俺一言もそんなん言ってないよ?」 「ゆゆ”ぅ!?」 「俺はいい親持ったねって言っただけだし。」 「ゆ”ぎいぃぃぃ!? だまじだねぇぇぇ!!?」 「うぞづぎのじじいはいまずぐじねえぇぇぇぇぇ!!!」 両親は体をぐにゃりと潰し力を蓄えた。 そして、次の瞬間ゆっくりらしからぬすごい勢いで鬼の形相の2匹は激しく飛びついた! 炬燵に。 「「ゆべぇ!?!」」 あーあー、目が見えないそんな激しく動くから・・・うっわぁ顔へこんでるよ。あ、餡子吐いた。 「「ゆ”っぐぐぐぐ・・・よけるなひきょうものぉ!!」」 「いや、俺動いてないし。」 「「う”があ”あぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 余程気にさわったのか顔を真っ赤にし暴れだし、ついには狂ったように炬燵の足に体当たりをしはじめた。 「おいおい、ものに八つ当たりするとか、お前ら子供かよ。」 「「うる”ざいぃぃぃ!! おま”え”はざっざどじね”え”えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」 「ププッ 俺に当てられないからって物壊して満足ですか。 おお、無様無様(笑」 「「ぶぎい”いぃぃぃぃぃ!!!!」」 「ブギーって豚かよ(笑 いや、こんなこと言ったら豚に失礼だな、ごめんねぶ・た・さ・ん☆キラッ」 「「・・・・・!!!!!!!」」 目が見えなく耳に頼っている分、なまじ言葉に対して敏感になっているのだろう。 返す言葉もなくなったか、ついには只黙々と炬燵を攻撃するのみになってしまった。 しかしそれすら饅頭には叶わぬらしい。 ダバダバッシャァ!! 「「あ”ああああぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅうぅぅ!!?」」 「ぶふぅっははははははははは!! おま、おまえらねーって!! 」 卓上に置いてあった急須と茶碗が見事に直撃したのだ! なんという奇跡!! 「ちょっ!ちょっとまじで勘弁してくれ!! 腹筋がつる!!」 「「わ”ら”うな”あぁぁぁぁぁぁ!!」」 ゼーハーゼーハー あーびっくりした・・・まさか饅頭ごときに殺されかけるとは・・・腹筋鍛えて置いてよかったわ・・・。 男が落ち着きを取り戻し改めて暴れ饅頭に目をやる頃には、2匹はゅーゅーと力なく呻くだけになっていた。 「よし!」 男は二度三度深呼吸をし、放置していた赤ゆっくりの元へと向かった。 「ゆげ・・・あぢゅいよおぉ・・・」 「まりじゃの・・・まりじゃのほっぺがあぁ・・・」 長いこと放って置いた為かかなりぐったりしている。 いかん、あちらに気を取られ過ぎたかと男が反省していると 「・・・ゆぎゅ!? あ”あ”あ”ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」 ブピュー! 「まりじゃあああぁぁぁぁぁ!?」 「いぎなり”どおじだのおぉぉぉぉ!??」 突如一番小さな赤まりさが餡子を噴出しはじめ、ざわめき立つ赤ゆっくり。 どういうことなの・・・? 男にはわけがわからなかった。 先程男がミカン汁を赤ゆっくり達にお見舞いする際、親の時のように目だけをピンポイントで攻撃できなかった。 これは、目前で親に起こった惨劇を見た赤ゆっくり達がいくら馬鹿でも男に対し警戒をしていたからだ。 一度助かったと安堵しきったちび達を、一気に絶望に叩き落すという「持ち上げて落とす」心理効果のためには気取られてはいけない。 そこですばやく全てのゆっくりに苦しみを与えるため、狙う余裕がなかったのだ。 結果、ちび達は目はもとより体中にコレを浴びることとなった。 では何故破裂をおこしたのか? 風船にミカン汁をかけると破裂するという理科の実験をお知りだろうか、アレと同じ原理である。 特に小さいゆっくりは皮が薄くちょっとしたことで破れてしまう。 成長したゆっくりならともかく小さな個体には少量のミカン汁でも充分な脅威となるのだ。 また小さなゆっくりは中の餡子も水分が多く、ちょっとした傷でも餡子が激しく流出してしまう。 結果・・・ 「ゆゆ! れいみゅがらみょあんこでてるうぅぅ!?」 「だめえぇ!! ゆっきゅりできにゃぐにゃ”っぢゃう”ぅ!! 」 「あんこさんゆっっぎゅりどまっでぇぇぇ!! ゆっぎゅりじでっでよおおおお!!?」 次々と餡子の噴水をあげる赤ゆっくり達、まさに阿鼻叫喚である。 「おに”いじゃんみでないでだじゅげでよおぉぉぉ!!」 「おにぇがい”じまじゅうぅぅぅ!!」 「おいおい、君達ゆっくりしてないなぁ。 ゆっくりしていってね!」 「「ゆ”っぐぢできにゃ”い”いぃぃぃぃ!!」」 この時、男の言うようにゆっくりじっとしていれば餡子の流出もゆるやかになり、少しは生き長らえただろう。 だが餡子の流れ出る恐怖と焦り、そして酸が体を溶かす痛みに耐えかね赤ゆっくり達は騒ぎ続けた。 暴れて餡子が飛び出し、これにより体が心が傷ついてゆく。これに耐えかねさらに暴れて・・・。 数分後、ちび達は満足に動けなくなってしまった。 そして 「「・・・もっどゆっぎゅりじだがったぁぁぁ!!」」 最後にこう言い残し、終には二度と動くことはなくなってしまった。 「さて・・・と。」 男は赤ちゃん達だったものに一瞥くれると、親の元へと向かった。 「ごろず・・・ごろず・・・」 「じね・・・じね・・・」 「あらら、こりゃもうだめだな。」 2匹の親ゆっくりは壊れたレコーダーのように恨み言を繰り返すだけになってしまっていた。 これ以上いじっても大した反応は望めないと思った男は、叩き潰そうかと考えたが 「・・・ふむ。 あんなに笑わせてもらったし、せっかくだからもっとゆっくりさせてあげよう。」 と2匹を掴み上げ玄関へと向かっていった。 もはや2匹に抵抗する力は無く、されるがままであった。 そして外に出た男は2匹を雪の上へ、まるで割れ物でも扱うよう丁寧に置いた。 もっともこの行為は優しさからでなく、さっさと死なれても詰らないと考えたからだった。 「ここなら死ぬまでゆっくり出来るよ。 それじゃゆっくりしんでいってね!」 男はそう言い残し家へと入っていった。 後はゆっくり朽ちるのみ・・・ 男の虐待はこれで終わったかに思われた。 しかし2匹にとっての本当の虐待はここからであった。 シンシンと降り積もる粉雪、その冷たさはゆっくり達の体から容赦なく熱を奪っていく。 煮えたぎっていた餡子が冷やされていった結果、2匹はここで不幸にも正気に戻ってしまった。 その結果、この饅頭達は死ぬまでの時間を長く長く苦しんだ。 全身を襲う激痛 死にたくないという恐怖 家族を失ったことへの悲しみ 人間の家に近づいた後悔 もっとゆっくりしたかったという願望 そして冷えた餡子にも関らず、未だ心の奥底で渦巻く憤怒 これらの感情が激しく2匹の中を暴れ狂う。 もしも怒りの中で狂気に包まれ逝けたなら、こんなにも苦しまなかっただろう。 もし満足に動けたなら、暴れて気を紛らわせられただろう。 口が動けば叫び、この気持ちを訴えることが出来ただろう。 目が使えれば、思いを涙にこめて流すことが出来ただろう。 だがそれは叶わない ここには 誰もいない 何もない 音すらも ただあるのは雪 熱を奪い 全てを白へと還し 平等に死を与える ただそれだけ 静寂に包まれた死の世界で、2匹は永遠とも思える苦しみを味わった。 春 雪が溶ける頃、男が玄関先で様々な負の感情を練り固め凝縮したような何とも言えない饅頭を見つけるのはもう少し先の話である。 ちなみに 「・・・・・なに、これ?」 冷静になった男に待っていたのは、飛び散った餡子にぶちまけられたお茶。 壁や畳に留まらず、炬燵布団にまでぐっちょりと大きな染みを描きあげている。 「ゆっくりいじった結果がこれだよ!!」 終われ 他に書いたの ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ このSSに感想を付ける